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特集


はっけんの水曜日
 
東京・空き地を愛でる会
都会の空き地が好きだ。好きだ好きだ。
ぽっかり空いた場所、土、雑草…。
ノーリーズン、そこに空き地があるから、私たちは空き地を愛する。ウィーラブ空き地!
そんなわけで今回は、空き地の愛で方について、 当サイトwebマスターの林氏と話し合ってみました。



(text by 大塚幸代


大塚:まずざっと写真をみてください。これ、最近私が撮りためた空き地の数々なんですけど…。
林:いま見ております。
大塚:まずは林さんの「空き地感」などをおきかせ頂けないかと…。
林:「空き地感」!? はじめて聞く言葉なんですが、えーと……。
大塚:空き地は見過ごすほうですか?
林:いや、よく見ます。
大塚:私の出身地、埼玉ってすごい空き地の宝庫なんですけど、東京に住んでると、空き地ってスペシャルじゃないですか。
林:「環状線予定地」とか看板が立っていると「いったいいつできるんだろう」、という遠い気持ちになりますよね。
大塚:林さんは土地の未来が気になるんですか? 過去じゃなく?
林:出来る見込みのない予定が書いてあるのが好きですね。
大塚:新宿の大久保の、道が出来る予定だったのに、どかない人多くて、とびとび空き地の……あそこ、いいですよね。
林:ああ、あそこもいいですね。
大塚:無駄というか、過去と未来が「保留」なかんじが。
林:いいですね。
大塚:そこで猫が、のんびりうんちしてたりすると最高ですね。
林:都心は家があるのが普通なので、空き地には何かがありますよ。
北海道とかだと、何もないのが普通で、家があるところに物事が起きますが、東京だと、何もないところに、「夜逃げ」とか「火事」とか「相続税払えなかった」とか、そういう物語があるような、気がします。
大塚:はい。地価が高い場所ほど、物語性は強くなりますよね。
では、物件を見ていきましょうか。


物件1

 

大塚:実ははこれ、佐野なんですけど。
林:東京じゃないじゃないですか。
大塚:いや、市街地ですし。いい空き地物件だったので。
林:あたりまえですが、何もない荒野だと空き地はないですね。
大塚:ないですよ。
白い簡易の壁が新しいので、きっと新しい日本家屋が立つのでしょう、ここ。
林:2枚目の写真はほこらですか?
大塚:ほこらです。
大谷石を使ってる隣家の蔵が、見えてるのも、すてきで。
林:大谷石なのか。壁がしっかりしてるので、いい空き地感をだしているのかも。この「通常では見えない、人んちの裏側が見える」とこも、空き地のいいところです
大塚:あ、人んちの裏側はいいです。
林:すごくいいです。
デパートのバックヤードがコンクリ打ちっ放しとか、そういうのもグっときます。
大塚:デパートの裏側もね、いいですけどね。
林:ちなみにデパートは、主に池袋西武を想像して言ってるんですけど。
大塚:池袋西武、昔バイトしてたけど……ま、秘密にしときましょう。
で、人んちの壁。コケとか、安心して生えてたのが「あら日光!?」みたいに、うろたえてるとこも好きです。カビとか。
林:ドクダミも。
大塚:ドクダミのある空き地は……あんまりぐっとこないですね。
林:僕はかなり好きです。
あの、川が埋め立てられて、遊歩道になると、むかしドブ川だったせいか、家がみんな背を向けてたってるんですよね。
大塚:あー、そういうところありますね。
林:そういうところにドクダミ生えてるのも、好きです。
大塚:……で、物件2なんですけど。
林:はい。

物件2

 

大塚:いきなりですが、青山です。
林:すごい都心ですね。
大塚:エイベックスのビルとかあるような、あゆとかいるようなとこのすぐ裏側で。
なんか緑のフェンスもおしゃれでしょ。
林:空き地に面した家にからまるツタも、空き地期間が短いのを想定して、あせって生えてるんでしょうか。
大塚:いや、ツタはおしゃれで伸ばしてるんじゃないすかね?
林:ツタは日光がないと伸びないか。
水道が……。
大塚:いいでしょう。
林:どきっとします。
大塚:こういうのって、なんで2本なんですか?
林:いやあ、なんでなんでしょうね。壁から2本出てると何とも思わないですが、こうやって分岐してると……いいですね。
大塚:工事のときに最低2本は必要なんですかね?
林:これ、純粋な手洗い場だと面白いですけどね。2人並んで洗うんですよ。
大塚:あ、あとアスファルトのはがしたやつが山積みになってました。きっと億する土地なのに。
林:東京一たかい物置かもしれませんね。
家が壊されていて、便器が外から見えると、すごくぞっとしますよねー。
大塚:あれは嫌ですよねえ。
しかし、雑草の種って、どっから飛んでくるんですかね? 意地でも生えますもんね。
大塚あ、でも地価の高い場所の、つかのまの空き地の雑草の種類って、すくない気がします。
林:そうですね。地味な生え方ですね。
大塚:「どうせすぐ抜かれちゃうんだ…」みたいな諦め、といますか。
あー、でもここにテントはってくらしたいくらいですよね。便利な場所だし。
林:時間のたった空き地は背が高い雑草が生えてますよね。
大塚:どーんと、豪快に。夏場はとくにそうですね。
林:茎が2センチぐらいあるようなね。
大塚:見たことない種類の草も生えてます。

 

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