焼き物の町、バッチャンへ向かう
ハノイの市街地をぬけ、河をわたる。
「この、橋、フランス統治時代にフランス人がつくりましたー、フランスから材料持ってきたので、とっても大変でしたー」
「へえ〜」
カタコトガイドを聞きながら、風景をながめる。
「ハンさん、日本語はどこで学んだんですか? 留学とかしたんですか?」
「ハノイの大学で学びました、あー、ぼくはまだ年は23サイです、留学は、行きたいんですけど……」
「まだ、行ってないんですね」
「ハイ、僕の友達、千葉大学に留学しています」
「あー千葉大学、知っています、そこ、頭のいい、学校です」
カタコトの人と話していると、カタコトになってしまうのは、なぜだろう。
「僕も、千葉大学に、留学したいです、でも、お金ないので、こうして、ガイドをして」
「……準備している、とこなんですね」
橋を渡り終えると、道はガッタガタになった。2台の車がすれ違うのがやっとの道幅で、すぐ下には河が見える。
「ココの道、たまに水没します。まえにボートでバッチャンにガイドに行ったことがあります」
「へえ〜」
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