……結論。
ベトナムのプリンは、きっと「基礎体力」が高いのです。
フランス人が直に残した文化だから、「プリンとはこーゆーものだ! つなぎとか、変なもの入れちゃだめ!」という考えが徹底しているというか……。
だから「プッチンプリン的」なジャンクな味のものは、存在しないのでしょう。
その点、日本はバリエーションが多くて、せっこい味のものから、超高級プリンまで、買おうと思えば買えるわけです。
以前、フランスに行ったとき、フランスのパンの美味しさに、心底びっくりしました。「これは焼き方もすごいけど、使ってる小麦粉自体が違うんだ!」と思いました。
香港に行ったときも、何気ない野菜いためが美味しくて美味しくて、びっくりしました。「これは炒め方もすばらしいけど、野菜自体が違うんだ!」と思いました。
ベトナムではきっと、牛乳も卵も美味しい国で、そこにフランス仕込みの調理法が加わって、「美味しいプリン」が誕生したのでしょう。
じゃあ、なぜ私は「キム・タイン」のプリンに感動出来なかったんでしょう……疲れてて舌が変だったのか、牛乳と卵の質が落ちたのか。もしくは、日本で高いプリンを食べすぎたのか。
……わかりません。
くやしい、今度ベトナムに行ったときには、プリンばっかし集中的に食べ歩いて、実際のところをつきとめてやるんだからあああああ! と思うほか、ありません……。 |