シュールなショウケース
京成曳舟駅からしばらくのキラキラ橘商店街は歩いているだけで昭和オーラ大放出だ。が、目的の「ハト屋」は周りのどこにも負けない昭和っぷりの店構えだった。図1、くれぐれも2004年8月現在の姿である。
そしてショウケース、ずらっと並べられたのはコッペパン、コッペパン、コッペパン、コッペパン、コッペパンしかない。本気か。初来店の者としては余りにもとっつきにくいそのありよう。本気なのか。
こちら、以前はカステラも扱っていたそうなのだが、現在はコッペパンのみの取扱だそう。つまり、まるっきり本気なのだ。強気も極まれりである。
「あのー、ごめんくださーい」
カウンターに誰もいなかったので奥に声をかけると、おばさんが出てきて、はいはい、いくつ?と聞いた。いくつ?あ、そうか。メニューが一種類しかないから注文は数だけでいいのか。
自転車にのったおじさんが「みっつー!」と乗り付けてサクッと買って帰っていった。なるほど。
コッペパンはひとつ120円で+30円でジャムかピーナツクリームを塗ってくれる。一通りと思ってジャムとピーナツ塗り、両方をお願いする。おばさんはショウケースではなく奥の木のコンテナから二つ取り出してササッと塗ってくれた。
店の壁はそこらじゅうサインだらけ。メニューが単品でサインがいっぱいある。しかし扱う品はラーメンではなくコッペパン。世の中広い。
で、すぐ近くの公園で食べたコッペパン、これがやたらに美味しかった。ふわっふわのくせにコシがあってモチモチ。ジャムやピーナツクリーム塗らなくても十分いけるぞ、これ! お、恐れ入りました。
ハト屋
墨田区京島3‐23‐10
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