雑木林の中をすすむと、看板が立っていた。
ちゃんとトトロがかいてある。
「やっぱ、このイラストがかいてないとねえ」 「このイラストを見に来たようなもんだからねえ」 「……でもさあ、なんか、キレイにしてあるよねえ」 「人工の沼なんかもあるし」 「あずまやもあるし」 「あのあずまやの屋根、草が生えてる感じとか、ジブリ美術館みたいじゃない?」 「そうかあ?」
「ほら、コドモのための学習用ボードもある。『1センチの土が作られるのに100〜400年かかるといわれている』……だって」 「へえ〜」 「あと、『今、キミの足の下には、トビムシ、ウズムシ、ムカデ、ダニ、ハエの幼生などたくさんの生き物が住んでいるのだ』……って」 「ぐえええ。想像したくないよ……」
「でもまあ、ほんとに良い雑木林だね」 「森、とは言いがたい大きさかなあ……。里山って感じ。小さなお子さま連れでも、全然オッケーだね」 「水不足で、小川が枯れてるのが、ちょっと残念だねえ」