大森に外国のコインの自動販売機がある。

しかもゲームセンターのなか。自動販売機なので当然無人だ。

外貨為替の制度にくさびを打ち込むこの装置。近くで働く人たちに聞いてみると、存在はあることは知っているが使ったことがないという。

100円いれて買ってみました。いや、両替してみました。（林 雄司）

両替ってそっちの両替なの？

時間が止まったかのようなゲームセンターの奥にその自動販売機はある。「両替機」と書いてあるがまさかここで外貨への両替ができるとは誰も思わないだろう。

（「両替機」の張り紙は1000円札をくずすほうの両替機に貼ってあるんですが、ちょっと大げさに書いてみました。）

100円を入れると、外国のお金が出てくる。どこの国のお金が出てくるかは選べない。自販機には「外国コイン」「全部本物」と書いてある。

外から見えるところに並べられているのは、マレーシア、ベルギー、スペイン、クック諸島など18カ国。このなかではクック諸島が当たりっぽいな。

買ってみた

100円入れて買ってみた。

「ガコン」

大仰な箱に入ってコインが出てきた。3個買って出てきたのは

中華民国 10圓
ポーランド 10グロシュ
インドネシア １ルピア

それぞれ日本円になおすと、

中華民国 10圓：32円
ポーランド 10グロシュ：2.9円
インドネシア １ルピア：0.015円

………、いや、これは両替ではなく、趣味だし。しかし0.015円か…。

ちなみにソフマップのルピー（ソフマップではポイントをルピーと呼んでいる）は１ルピーが1円である。ソフマップのルピーのほうが価値があるとは。でもコインのほうがうれしいぞ。

ちなみに外国のコインのほかに古銭と古いお札の自動販売機もある。お金を出してお金を買う、貨幣制度が幻想であることをうっかり照らし出す自動販売機である。