伊豆の東、稲取に昔から伝わる祝いの席のご馳走に「げんなり寿司」というのがある。
げんなり。 何でもあまりの量の多さに食べる前や後にげんなりすることからそう呼ばれているそうだ。いや、だからって「げんなり」って。
かと思えば隣の熱川には「へらへら餅」というのがあるという。こちらはヘラヘラ笑ってしまうほど美味しいというのが由来と聞くが……。
実際どんなものなんだろう。食べたらげんなりし、そしてへらへらするのだろうか。確かめるため伊豆、行ってきます!
(text by 古賀 及子)
踊り子でいこう
まずは「げんなり寿司」を求めJR伊豆稲取駅へ向かう。乗り込んだのはスーパービュー踊り子号。今回が伊豆初上陸の私は踊り子号乗車というだけでかなりテンション上向きだ。
サイバーな顔立ち、スーパービュー踊り子号
ターゲットの二つの郷土料理、げんなりする「げんなり寿司」とへらへらする「へらへら餅」にちなみ、ハイテンションをへらへら、ローテンションをげんなりとしてゲージに表してみた。現在はこんな感じ。
スーパービュー踊り子号には横浜駅から乗車した。横浜駅といえばシウマイ弁当であるが、これから臨むべき寿司の量の多さに標準を合わせてグッと我慢。上記ゲージ、10%ほどのゲンナリ度の内訳は食べられなかったシウマイ弁当への思いである。
尚、このゲージはこの先もポイントごとに表示しますのでどうぞご注目ください。
食べられずややげんなり
あとで撮った写真を確認したら、電車の中からは海の景色ばかり撮りまくっていた。普段海の見えないところに住んでいるため、海を見ると無条件で盛り上がってしまうのだ。もう完全にノリノリです。
海だ!
駅から寿司まで徒歩40分
稲取は はぎれで作ったマスコットのようなものをたくさんつないで吊す「つるし雛」と金目鯛の水揚げ量日本一で有名な街。
当然のように温泉もわいてる
駅前の観光案内所で確認すると、例の寿司が食べれるという和食屋さんは駅から山方向へ歩いて40分ほどでたどり着けるという。担当の方がタクシーを勧めて下さるところ、少しでもお腹を空かせるため歩いていくことにした。
しかし。歩き始めて10分で気が付いた。
すごく、 暑い。
山道は日陰がほとんどなく、のんきなハイキングは一転汗との戦いに。 しかも、行く道がはところどころ歩道がない。タクシーを勧められたのはこうゆう訳か…
あ、あついぞ?
お、看板みっけ…