●押す人限定のボタンたち
街で見かけるボタンとして、やはり押しボタン式信号のボタンははずせない。でっぱり具合・押し応えとも文句のつけようのないボタンである。身近なボタンながら、指先1本で走っていた車が止まるという効果のダイナミズムも十分だ。
渡らないときは押せないボタン。だからこそ渡るときは意味もなく連打してしまうのだろう。
別に渡らなくてもいいんだけど、まあ渡っとくか。そんな気持ちで押したことのある人もいると思う。いつでもボタンは僕らを誘っているのだ。
路線バスの押しボタンもまた魅力的だ。バスに乗った以上はいつかは押す必要のあるボタン。今か今かと待ちかね、目的の停留所のアナウンスと同時にプッシュ。
ボタンを押すと、バス中のボタンが光るという効果もすごい。ボタンを1個押しただけなのに、全部が光るという喜びがある。
終点まで乗るときは、残念ながらボタンを押す必要がない。たまに終点なのに押す人がいるが、あの気持ちはよくわかる。
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