「大鳥神社参道」の看板の下を通ってみる。
……んあっ。
曲がって最初の交差点の電柱に、いた。
第2発見地点:南池袋3-6
座っている……。
ここからどう動いたんだろう?
そうだ、ひょっとして「本物の猫がたくさんいる場所」、鬼子母神の境内まで、猫が導いてくれたり、するんだろうか?
そんなことを考えながら、きょろきょろ歩く。……いない、いない。
すぐに鬼子母神まで、到着してしまった。
鬼子母神には、本物の猫たちもいなかった。エサが置いてあった皿も、なくなっていた。
ひょっとして、処分されてしまったんだろうか……。
いや、今日は暑いから、どこか涼しい場所に避難しているのかもしれない……。
そう思うことにして、黒猫捜索を再開する。
細い道を、くねくね歩く。
近くに音楽大学などがある場所なのだけれど、日曜日なので、誰もいない。
音譜が描いてある壁を見つけた。これは落書きではなく、ワザとかいてある絵だけれど。
ごちゃごちゃした民家のあいだ、「え、こんなところに?」という場所に、ラーメン屋さんがあったりした。
店の中からは、賑やかな声がきこえた。年代の高そうな声。 東京の、ちょっとだけ奥に入ったところは、高齢者ばかりが住んでいる気がする。
しかし黒猫は見つからない。