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特集


ひらめきの月曜日
 
幼稚園かざりの世界


難しそうだけどかわいさに負けチョイス
型紙に合わせて切るべし

幼稚園かざりの作り方

それでは謙虚な気持で、雑誌に掲載されている作り方に沿って忠実に作っていく。手順は以下の通り。

1, 作りたいモチーフを決定
2, 付録の型紙を作りたい大きさに合わせてコピー
3, 型紙といろ紙を重ねて切って、切り絵のパーツを作成
4, それを組み合わせる

あまりにも見たままの制作方法だが、これで幼稚園的センスがなくてもすぐに幼稚園かざりは作れてしまう。

手順に従って順調にさくさく量産した。無心のうちにいつの間にか無垢なポップとファンシーが私の手の中からうまれていく。楽しいんだけど、何故だかちょっと後ろめたさが。

文字の部分は基本的に丸ゴシック体を使う。プリンターで出力した物を上に敷いて、カッター画用紙を切り抜いた。前出の妹にも手伝ってもらったのだが、さすがに手際がいい。

「仕事で色がみはほとんど毎日切るよ」だそうだ。 保育士という職業が日々色がみを切る職業だとは。

パーツを作って組み立てていく
完成!

牛角幼稚園へようこそ
ブタさん自身は食べる気満々

焼き肉屋を幼稚園に

そして今回もくろんだのは、焼肉店の幼稚園化だ。焼き肉屋は肉と肉とを奪い合う戦場である。そんなある意味荒んだ場所の屋台骨を幼稚園かざりで崩したい。

さっそく店のプレートにクマさん掲示。かなりの破壊力だ。牛角のキャッチコピーは「炭火で焼き肉が食べたい。」だが、炭火という力強さ、焼き肉というカオス感が完全に奪われた。イメージはむしろ真逆、離乳食。

豚肉メニューにはブタさんモチーフを配置。しまった、ちょっとかわいそう。しかし飾り自身のあくまでもポジティブな佇まいが圧倒的だ。幼稚園かざりの無邪気で無闇な明るさはここでも健在。

さらにネズミくんによる生ビールの値札。もう意味がよく分からない。「生ビール 480円」という情報がネズミくんの無邪気さよってに完全に破壊されている。

そんなわけで、我々幼稚園かざりが焼き肉屋は占拠した。鉄板の上の肉を人は「育てる」という。幼稚園化する現場としては最適だったのかもしれない。

明らかにおかしい風景
生ビールって、あの生ビール?



クマが血を吐いてるマスコット(グル〜ミ〜)とか、カワイイ物を怖くするって方法がある。幼稚園かざりに何か引っかかるものを感じたのも、その辺が関係しているのかもしれない。美少女フィギュアをフィーチャーした村上隆さん気取りだ?

何にせよ多くの人々が生まれて最初にふれあう芸術、幼稚園かざり。作るのは単純に楽しかったです。

ちなみに、教育方針上、この手のかざりを使わない幼稚園や保育園もあるのだとか。へーえ。何やら広げた風呂敷がたたみきれなくなったところで今日の特集は終わりたいと思います。

関係ないけど幼稚園巡回中に発見したポスター。ちょっとすごいインパクト。

 

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