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特集


ひらめきの月曜日
 
進化する厨房


フライいかがですかー。骨なし魚の。
レントゲン写真も公開

美味しいだけじゃだめらしい

給食は試食できなかったけど、試食ができるブースもたくさんあった。しかし、そこは厨房の見本市。あくまで主役は食材ではなく技術。美味しいだけじゃない、一言ある食べ物が出そろった。

試食品を配る方々も「美味しいから食べてみて」というよりも、「すごいから食べてみて」という切り口で勧めてくる。

「海外の工場で一本一本手で抜いております」という骨なし魚のフライ。これ、手で抜いてんのか!そのままだけど「甘栗むいちゃいました」が手剥きということを知った以来の衝撃だ。

骨がぬいてあるから肉の塊が大きくて、ありがたい味がしました。

「最小限のスペースで焼きたてパンが作れる」という二次発酵済み冷凍パン。
咀嚼ができない方用のムース食は左上から時計回りに、塩鮭、ゼリー、ブロッコリ、鳥のつみれ
油と一緒に水も入れるという不思議なフライヤーで揚げたカツ。
低電力でできるというソフトクリームには長蛇の列

つるつるは「プレナー仕上げ」ざらざらは「サンダー仕上げ」

知る由もない常識との出会い

何やらツルっつるのまな板があったので、これも新技術かと訊ねてみたら、かなり前からあるものらしい。

「変な話、冷凍マグロを市場だとか、港だとかで転がすときに敷くんですよ」マグロ界では常識の技術だそうだ。

知る由もないところにある小さな常識。こうゆうのはうれしい。早くどっかのバーで知ったかぶりたい。

トレイ
紙コップはくっつけている訳ではなく、乗せているだけなのだ。これで滑らない。すでに機内食などでは常識。

焼き肉チェーン店などでは既に使い捨てが常識らしい。 「まさか、を本当にした結果なんです」とのこと。

ラベルに色を付ける提案

さらなる需要をもとめ

カラフルなブースがあると思ったら、「商品を色別に管理することをお薦めする」コンサルティング会社だった。すごいご商売だ。

これだけ出尽くした感のある食業界で、まだまだ新しいものへの模索も続いていた。未来を作るのは、企業のハングリー精神なのか。

もう何を書いてもプロジェクトXになってしまう。困ったけど、仕方ないのだ。だって、どこも頑張ってる。そうか、企業が頑張ると「プロジェクトX」になる。

ざく切り専用包丁
ざく切りのみに特化した包丁。
氷の形を変える器械
サッカーボール型や菱型にできる。言葉通りエスキモーに氷を売る作戦。


参加企業全社分のプロジェクトXを見終え、熱に当てられた気分だ。試食しても試食してもお腹がすいたのは、活気に生気を吸い取られたからだろうか。

知らない間に実生活に紛れ込んでくるせいかあまり変化を実感したことはなかったけど、食周りはとにかく頼もしく進化ている。それは確かだった。

因みにこういった業界に今まで全く縁のない生活を送ってきたのですが、なにやら会場にはかっこいい男子が多かったです。私の青い鳥はここにいたのか……。古賀は、空を、あおいだ。

来年も行きたいと思います。

男前のイタリア人が激ウマのジェラートをサーブ。これは夢か!?

 

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