デイリーポータルZロゴ
このサイトについて

特集


ひらめきの月曜日
 
進化する厨房


従来比4cm広
センサー部分の角が丸くなった

グッとくる小幅感

トイレによくある風圧で手を乾かすジェットタオルも出展していた。

風の出る速度が現行バージョンで毎秒90mだったのが120mにパワーアップしたらしい。試しに手を突っ込んでみたら、いや、もうすごい風力だった。だって、秒速120mて時速432kmだ。この風に乗れば1時間で東京から名古屋まで行ける。

わーわー言って感心していたら、担当の方がそれよりもすごい進化がある、と教えてくれた。
「手を入れる部分の幅が4cmも広くなったんですよ!」

え、それって秒速120mよりすごい進化なのか。素人としてはちょっと分かりにくい4cmという小幅に職人気質を感じる。

「センサー部分がラウンドタイプになりました」

というのは、スーパーなどによくある陳列棚。従来、角張っていた物を手に優しいデザインということで丸形に変えたらしい。微細だ!余りにも!

会場にはそんな魅惑の小幅な躍進が溢れていた。

紙おしぼり
マイナスイオンが入ったことで、ふいたとき手がスベスベになる。脱臭効果もあるので「蟹を食べるときお薦めです」と係りの方。
スプーン
人工工学に基づいて、食べ物をすくう→口に運ぶストロークを極力小さく押さえるような作りに。食べ疲れ知らず。
ゴミ袋
薄くなった。置き場所を取らないうえ資源の無駄にならない。
バット用すくうヘラ
バットの角に合わせて四角くなった。従来、お玉ですくっていたときのイライラを解消。
店員呼び出すボタン
表示画面が両面表示可能になった。バイトくんが店内のどこからでも呼び出し確認できるぞ。
旅館のごはんのアレ
固形燃料で温めていたが、これからの時代はガスバーナーで補充できるガスコンロへ。

大ぶりなザルのブース
もう破けない

頭打ちという言葉はない

ザル界にも進化の波は打ち寄せられていた。

「この古い方のザルね、継ぎ目の部分がね、使っているうちに網の部分を引っ張って破けちゃう訳ですよ。それが新型のザルだと絶対破けない!」

ザルが今だに新しくなってるのだ。課長止まりだと思っていた父の思わぬ部長昇進。万物に進化の道は有り得る。頭打ちという概念がここにはない。

こういった、小さな進化はくらし全体の底上げを感じて頼もしい。説明してくれた方のテンションも全体的に高かった。

こちらもつられて「すごい、すごいですね!」と連発していると、皆さん「でしょ、でしょー」と言ってとても嬉しそうだ。まさかザルで、ヘラで、ゴミ袋で和む。


 

▲トップに戻る 特集記事いちらんへ
 
 



個人情報保護ポリシー
© DailyPortalZ Inc. All Rights Reserved.