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特集


ひらめきの月曜日
 
電車が出る瞬間めぐり

物語の中級編

だいぶ鑑賞にも慣れてきてストレートな地下→地上ではつまらなくなってくると、今度は一つ一つの出る瞬間に物語りがあることがわかってくる。中級編スタートです。

 
「パルテノン」
(目黒線 洗足→大岡山)
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 すばやさ
 うつくしさ

 しょうげき

 例えるなら パイの包み焼き


地下から地上へ抜けるまでは普通なのだが、ここは出てしまってからがスゴイ。両脇にパルテノン神殿の柱みたいなのが延々立っていて、どこか別世界にワープしてるみたいだ。

途中、オレンジのつなぎを着た作業員さんの姿に気が付いて辛うじて現実に引き戻された。あぶなく三途の川を渡るところでした。

目をさませー


「川」
(多摩川線 多摩川→沼辺)
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 すばやさ
 うつくしさ

 しょうげき

 例えるなら 鮎の塩焼き(焚き火で焼いたやつ)

多摩川の近くを走る路線だ。当然地上を出た先に川が見えるのを期待したが、残念ながらよく見えない。ムービーは右端に注目。水色の橋がほんの少し見える。

同じ多摩川駅発車でも、目黒線と東横線からは多摩川がそりゃあもう良く見えるのだが、この二つの線は地上ホームなのだ。 これはかなり惜しい。友達に携帯の充電器借りたら微妙に型番が違ってたとか、そんなすれちがいのガッカリ。

こんなふうに見えたい

ここはなんとか、どちらかを地下ホームにして、トンネルを抜けるとそこは川というロケーションを実現させてください。駅で売ってたタマちゃんパンにお願いしておいた。

無理だよ


「入口専用だった」
(総武線 信濃町→四ッ谷)
 すばやさ
 うつくしさ

 しょうげき

 例えるなら レストランの前にサンプルとして置いてある本物の食べ物

旧御所トンネルという有名なトンネルがある。今回、ぜひともこのトンネルから出てみたいとアタックしてみたのだが、ヒラリかわされてしまった。
なんと、このトンネル、かっこいい面は入口専用なのだ。

かっこいい入り口

じゃあ出口はどうなんだというと、これがあまりに味気ない。入る時はいい顔をしているくせに、出るときはお構いなしとは世知辛い。しかし、昔ながらの由緒あるトンネルだけにそのプライドにまた味わいを感じたりもする。

つまんない出口


「エスカレーター」
(日比谷線線 三ノ輪→南千住)
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 すばやさ
 うつくしさ

 しょうげき

 例えるなら フランクフルトとアメリカンドック


「エレベーター」みたいに地上へ上がる場所があると聞いて駆けつけた。「エレベーター」って何事だ、垂直移動? マジなら事件だ! 乗ってみた。
「ん?」
この感覚は何だろう。「エレベーター」ではないことは確かだ。でもどこかで体験したことのある感覚。あれ? もしかして、「エスカレーター」? 
そんなわけで、正しくは「エスカレーター」みたいな現場です。「エレベーター」ではなかったものの、地上へ出てから高架に上がるまでの長い勾配はなかなか渋い。

なお、ビデオでは画面の真ん中に映っちゃってる窓枠が、光に浸食される様が美しくご覧いただけます。いいですねえ。

ちゅうもく


「渋谷」
(銀座線 表参道→渋谷)
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 すばやさ
 うつくしさ

 しょうげき

 例えるなら スモークサーモンサンド

表参道から地下鉄で渋谷に向かう。ムービーでは地上に上がりぎわの対向車両とのすれ違いにも注目。

出ると渋谷の都会の風景がくわっと広がって、どっか、実家から上京したような気分にさせる。表参道だって都会なのに、地下の暗闇で都会にいる感覚が一回チャラになるのかもしれない。

上京

暗闇の中では、実家も表参道も平等なのだ。そう思いながらまた渋谷から表参道へ戻ると、駅ではベーグルを売っていた。実家の駅じゃ売ってない。表参道は地下でも都会だった。また現実に引き戻された。

やっぱ都会

次は いよいよ上級編。ひねりのきいた味わい深い粒ぞろいの現場を集めました。総集編もあるよ。

 

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