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特集


ひらめきの月曜日
 
鍋レボリューション2003

蓋がしまらないとダメですよ
 
椎茸すごいですー

減り鍋準備

用意した鍋に白菜や春菊、キノコ類をぎゅうぎゅう山盛りにレイアウト。

・蓋がしまらなきゃ煮込めないのでは?(住)
・シメジが変な匂いさせてるが、新鮮なのか?(乙幡)

ざわめく応援団から指摘を受けるが、こんもり盛られた食材を前に私の期待は高まるばかりだ。これはゴッソリ減るぞ。

 

増す鍋準備

こちらも春雨、乾燥ワカメ、お麩、切り干し大根、白飯と順に鍋へ。

・干し椎茸、匂いがすごい。(大塚)
・ご飯はシメに食べたいのに、最初から入れるのか。(林)
・乾物は下処理するのでは? (大塚)

心配ごとは笑ってごまかしながら黙々と詰めてていく。

それにしても、両応援団の視線は冷たい。怒ってるのだろうか?
やはり斬新なものは最初は理解されにくいものなんだなあ。

減り鍋点火前
増す鍋点火前
    
どうなんすかねえ。 どうなんでしょうねえ。

戻してるだけですよね。 ギクリ。

ちゃんと減ってるし、増えてますよー

点火

準備ができたところで両者一斉に点火した。あとは食材の頑張りにかかっている。減れ、そして増えろ、食材達よ。しばらくは静かに煮込む。

黙って何か考えていた住さんが沈黙を破った。
「あのー、この“増す鍋”って、単に乾物を戻してるだけのことなんじゃないですか?」

うーん。ごもっとも。しかし、それではこの特集が終わるってしまうので聞かないフリをして続ける。

どこかやぶれかぶれの雰囲気が漂うの中、鍋の中は刻々と変化し続けていた。

「あー、ちゃんと減ってきてるし、増えてきてますよー、すごいですねー」

冷静に事態を見守っていた浜中さんが、当初私の描いたシナリオ通りに驚いてくれた。いい人だ。後で聞いたところによれば事前に菓子パンを食べてきていたらしい。お腹の余裕が態度の余裕に反映されている。

「それじゃあ、そろそろ試食お願いします。」 おそるおそる言うと早速林さんが増す鍋に箸を伸ばした。

「わあ、なんか布団みたいな感触ですよ……」

ふとん?


 

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