暴発もあります

すべてがうまく打ちあがるわけではない。なかには失敗するものもある。

僕の近くにいた地元の警備員の人に聞いたところ、三分の一ぐらいはうまくあがらないと言っていた。この祭りが自慢なので警備もほどほどに解説してくれた。

昼過ぎにここ10年で入賞を繰り返している優勝候補の奉納者のロケットが登場した（あ、書き忘れたけど龍勢祭りは技を競い合うコンテストになっているのだ）。

仕掛けに凝ったのでそれを見て欲しいとの解説の後、口上に入り、いよいよ点火。

どかーん

いきなり打ち上げやぐらで爆発した。煙に包まれるやぐら。燃えたんじゃないかと思うが煙が風に流されると再び姿をあらわした。
「…………、たいへん失礼をいたしました。来年またがんばりますー」

暴発しても場内から拍手だ。ロケットとふれあい。そしてまた数分後には別のロケットが打ち上げられる。

トランス状態というか

神社の境内ではお神楽が行われていた。格調高く演じられるお神楽の近くでロケットが飛ぶ。面白い。

個人的なことだが、この日、朝まで仕事をして寝ないで見に行った。徹夜明けのもやがかかったような意識のなか、打ち上げられるロケットを眺める。これは本当におきていることなんだろうか。夢なんじゃないかと思った。

祭りの魅力が非日常性ならば、龍勢の迫力はそれを具体化するのにじゅうぶんである。

龍勢まつりは来年は平成16年10月10日です。

そして吉田町から移動します。