健さん、作りすぎ
ただ、健さんと違うのはスピードが生半可ではないことだ。
ゆでたまごをむく機械。1時間に1000個。
にんじんの皮むき機、1時間に300キロ。
そんなにむいちゃってどうする、とドキドキするがロボットは手を緩めない。情緒が入り込む余地のないスピード。間口一軒の小さな居酒屋はむいた食材で埋まってしまう。
居酒屋兆治がいつのまにかドリフに。
タイヤの直径が2メートルのトレーラー、バスト100センチ、飛距離180メートルの場外ホームラン、体重が120キロなのに体脂肪率5%、制作費5億円の映画。
僕らはよく数字だけで興奮する。ロボットはそういうツボをおさえている。
でも、ほんと、こんなにむいちゃってどうするんだろう。
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