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特集


ロマンの木曜日
農水省の食堂で自給率を考える

食券売り場に人だかり

勝手が分らずオドオドしてしまう

料理、カモン

自給率が表記されたメニュー

目的の第一食堂は理髪店と同じ地下1階の奥にあった。お昼時とあって、かなり混雑している。
お役人さんたちの中にラフな服装でまざる。スーツ着てくれば良かった、と後悔するがみんなそんなに気にしない。お腹が空いていると他人の服装なんて気にかからないのだ。

食堂のメニューは日替わりもしくは週替わりな定食が5種類、その他に寿司、牛丼、そば等の定番メニューがある。理髪店のおばさんが言うように、メニューのバリエーションは豊富だ。
メニューには確かに「自給率」が表記されていた。
訪れた日のメニューと自給率は以下の通り。

A定食(ウイークリー):490円、自給率67%
 -サバの味噌煮、インゲンの胡麻和え
B定食(デイリー):490円、自給率43%
 -牛肉のオイスター炒め、海草サラダ
C弁当(スペシャル):590円、自給率40%
 -サゴシの塩焼、一口カツ、筑前煮
D定食(パワー):640円、自給率45%
 -豚ヒレカツ、日替りサラダ
E定食(日替):450円、自給率54%
 -春巻きの甘酢あんかけ、もやしのナムル
日替りカレー:440円、自給率47%
 -チキンカレー
日替丼:400円、自給率48%
 -三食丼
お楽しみ麺:390円、自給率32%
 -冷したぬき麺
お楽しみラーメン:440円、自給率5%
 -冷し中華

気になる自給率だが、一番高いものでも67%。主に40%代が多い。
これは日本の食料事情を反映していて、日本の食料自給率は主要先進国の中で最も低い水準。食料の6割、つまり7500万人分の食料を海外に依存している状況だ(食料豆知識)。

食堂のメニューの中で最も自給率が低いのは、冷し中華の5%。ほとんど海外依存だ。
自給率5%の内訳はどうなっているのか?食堂のおばさんに聞いてみた。

「上に乗っている生野菜が多分国産で、麺の小麦が輸入だね」
「じゃあ、5%は生野菜分って事ですか?」
「うーん、パソコンで計算してるから……」

どうやら自給率計算はパソコン処理されていて詳細な内訳はおばさんにも分らないらしい。5%の詳しい内訳が分からないまま、入り口の食券売り場で食券を購入し、お盆と箸を持って列に並ぶ。



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