鶴見到着
「道路が広いなあ……」
鶴見駅で降りて、まずその風景の横長さに、驚いた。空気がゆっくりしていた。
都内からちょっと出るだけで、町の雰囲気は変わる。
ここは横浜なんだなあ、と思いながら歩く。
沖縄ストリートのあるという潮田銀座商店街、仲通商店街周辺は、駅からわりと遠い。しかし天気がよかったので、15分ほどの道は楽勝だった。
鶴見区には沖縄出身者や2世3世が多く住んでいる。
戦前にハワイ・南洋諸島へ移民した沖縄の人たちが、 戦後引き揚げたとき、ここに身を寄せたのが最初だという。
沖縄の人がたくさん住んでいるので、沖縄食材や沖縄料理の店が集まっているのだ。
最初、沖縄人街ときいたときは、「中華街」のように「沖縄・那覇の国際通りみたいな場所が、でーんとあるのかな?」と想像していた。しかし実際は違った。
沖縄ストリートに近付くにつれ、だんだんと「沖縄そば」のノボリがある飲食店が増えていく。
つまり1ケ所にみっちり集中していなくて、点在しているのだ。
まずは鶴見沖縄県人会のある「おきつる会館」周辺を目指す。
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