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2月のテーマ:愛


ロマンの木曜日
愛の献血ルーム


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まずは問診票に記入

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血液検査で血液型と血液の濃度をチェック

●問診、血液検査を経て献血

献血ルームは想像以上に多くの献血者で賑わっている。若い女性やカップルが目立つ。

ネクタイをしめたワイシャツの上から揃いのスタッフジャンパーをはおった人たちから明るく声をかけられる。

「今日はどうもありがとうございます。この問診票に記入願います」
渡された問診票には過去の病気や現在の健康状態などを記入する項目がある。

「ここ1ヵ月以内に麻薬・覚醒剤を注射しましたか」
「不特定の異性と性交渉をしましたか」
刺激的な設問が続き、もちろん答えはノーだが、こんなの素直にイエスにマルする人はいるのか?

問診票を一通り埋めると今度は先生から問診を受ける。
血圧・脈拍を図られながら、問診票にあった設問の刺激的じゃない部分を改めて聞かれる。今、飲んでいる薬はあるか? 最近通院しているか?
「特に問題はないですね」
先生の問診をクリアすると今度は血液検査。注射器で血を抜かれ、血液型、血液の濃度を検査され、そこで問題がなければ晴れて献血出来る。


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あれっ?血管が……

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せっかくレバー食べたのに……

●林さんに異変が……

横で血液検査されている林さんの様子がおかしい。
「血管が出ませんねえ」
「あ、僕、血管が細くて、それで、いつも検査の時は時間がかかって……」
林さんの腕を眺める検査員。
「こりゃ、駄目だな」
「えっ!?」
「これだけ血管が細いと腕の神経を傷つけちゃいますから」
「駄目って、献血出来ないって事ですか?」
「はい」
「……」
「今日は、そのお気持ちだけいただいておきます」

せっかくいい事しようと思ってレバー食べたりアイアン飲んだりしたのに。

「僕には献血する資格がないんです」
うなだれる林さん。
「腕の神経よりも僕の気持ちが傷付きました」

こういう時、どんな言葉をかけてあげればいいのだろうか?

「スミさーん、献血台までお願いします」
タイミング悪く放送で呼び出されてしまう。

すみません林さん、僕は献血してきます。



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