熊手投入
しゃがんでから考えた。……どうやって掘るんだっけ?
よく考えたら、潮干狩りは、3才くらいの時にやったのが最後だ。
3才のときの記憶をたどってみた。パンツのおしり部分が濡れて、気持ち悪かったことだけ思い出した。
今日はおしりは濡らさないように気をつけよう。そう思いながら、やみくもに、熊手をざっくり投入。
ごつっ。感触があった。
あ、あった………。
あまりにもアッサリ捕れたので、拍子ぬけする。でも、この模様はアサリじゃない。シオフキだ。
アサリはいないのか、と思ってさらに掘り続ける。
熊手でひとかきすると、2、3コはひっかかる。でもシオフキしかいない。もう、どこを掘ってもシオフキだらけだ。
シオフキ、シオフキ、たまにバカ貝、さらにシオフキ、シオフキ、ときどきバカ貝。シオフキとバカ貝しかいない。とりあえず獲物をアミに入れる。
30分ほど掘っていると、やっとアサリに出くわした。でも、ものすごく小さい。スーパーで売ってるシジミより小さい。こりゃしょうがないな、とキャッチ&リリースした。大きくなれよ。
シオフキ大漁
むちゅうになってるうちに、シオフキを大量に捕ってしまった。2〜3キロはあった。
ずっしり重いシオフキを海水に浸して、自宅に持って帰った。
……あれ、シオフキって食べられるんだっけ?
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