掃除が下手です。 苦手意識からかどうもやる気もおきません。
そこで掃除を
「部屋が片付いた」 「なんかすっきりした」
のようなあいまいな表現でなく、 具体的な数値で表すことで、 掃除へのモチベーションをあげてみたいと思います。
(text by 望月 文子)
〈1〉掃除機を一回かけると、何本の髪の毛を吸い込むか
普段何気なくかける掃除機ですが、一回につきどれだけがんばってくれているのでしょうか。 髪の毛の本数に着目して調査を行いました。
データ 掃除をかけた面積: 約61000平方cm。畳にすると約3.5畳弱。 我が家の掃除機をかけられる範囲です。狭い。 居住人数:一人。
わかったこと 掃除機は髪の毛だけでなく、チリもずいぶん吸い込んでくれることがわかりました。 ・そしてチリはマスク・眼鏡越しでも目や鼻に容赦なく入ることがわかりました。((2) の作業から)
〈2〉棚を片付けるとき、何個のものが動くか
1つのものをあるべき場所に戻すことを「1物理移動」とし、 冒頭にあげた棚が何物理移動で片付くか測定しました。
●大型の棚(縦45/幅85/高さ175(単位cm))の場合
「10物理移動後」から「100物理移動後」でいまいち進展していないのは、 下段の緑の引き出しの中の小物(商店のスタンプカードなど)をちまちま物理移動していたからです。 掃除下手はよくこういうことをします。
●小型の棚(縦29/幅35/高さ80(単位cm))の場合
わかったこと (1) ものの多さや散らかり具合に思いっきりよりますが、 最大200回物理移動すればなんとか見栄えすると思います。
(2) 見えるところにあると、一気に部屋が所帯じみるアイテムは以下の通りです。 物理移動の際には、これらを優先的に片付けることをお勧めします。 というか、常識でしょうか。
(3)と(4)を比べてみてください。 (3)はまだ、「若者らしい奔放さ」も感じさせますが (4)は切なさすら覚えます。肌色ストッキングは生活感(それも疲れた)の象徴です。
他にもこんなのを測定してみました。
自信を持ってお勧めします。
物理移動回数を測定したり、途中経過を写真に取っていると、 「数や映像に見合う美しさを出してやりたい…!」という思いが芽生え、 かつてないほどの情熱で掃除に取り組むことができました。
髪の毛の本数以外は迷わずお勧めします。 散らかった部屋ほど、きっとドラマチックな展開になることでしょう。