どのへんが「ず」なのか
一見天丼のようである。というか、天丼だ。一体どの辺が「ず」だというのか。
「ほら、ウナギのことを“う”って言うでしょう。ウナギの入った卵焼きのこと、う巻きって言うように。あれと同じで、商業用語なんです。“ず”はナマズの“ず”」
つまり、ず丼はナマズの天丼のことなのだった。おそらく5万回は同じ事を聞かれているのだろう、ず丼を出している「なまず屋 魚福」のご主人、説明は手慣れたものだ。
ナマズというと、地震を予知するヒゲの魚というイメージで、食べられるもんだとは知らなかった。素直にご主人にそう言うと、もしかしたら知らないうちに食べているかも知れませんよ、とのこと。へ、いつ?!
「今はどうか分かりませんが、アメリカではファーストフードのフィッシュバーガーにナマズを使っているところがあったはずですよ。」
へえ。なんでもナマズって世界に約2,000種類いて、アメリカとかヨーロッパでは割と盛んに食べられているそうだ。 |