包丁を入れると、いかつい見た目の割りに皮も果肉も柔らかかった。半分に割ると中もやっぱり鮮やか過ぎる赤。しかも黒くて小さな種がぎっしりと詰まっていて見るからに毒々しい。強力な色素でまな板が真っ赤に染まった。これはコンビニとかのレジに置いておけば強盗の車にビチャっと投げつけるカラーボールの代わりになるかもしれないぞ。
恐る恐る食べてみた。
・・・
ん!なっ、なんだ!
意外や意外うまいではないか。瑞々しい果肉はほんのり甘酸っぱく、食感は食べごろの洋ナシを連想させる柔らかさ。みっしり詰まった小さな種も、たまにプチプチ音を鳴らして食感にインパクトを与えてくれる。あえて例えるならキウイが近いか。キウイといっても最近CMでおなじみの黄色くて甘いやつ。
後で知ったのだが、ドラゴンフルーツには果肉の赤い種類と白い種類があるらしい。いつか白い方も食べてみたい。
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