(上泉 純)
本物の神社
確かに小さかった。横幅2メートル。奥行き4メートルくらいか。この神社は反対車線にこっち向いて建っている。
後ろから見ると
車の流れに対して背を向けるように建っているので事故防止の反射板が取り付けられていた。
車荒れた様子はないので、誰かがまめにお掃除などをしているようだ。ご神木もつっかい棒で支えられているものの、しっかりと枝葉を伸ばし、ちいさな木陰を作っている。
疑問に思って調べてみたが、道路を拡張する際に、そのご神木を切ろうとしたらいろいろと災いが降りかかったため、切り倒さずにそのままにしているらしい。このようなご神木を携えた神社は大阪市内に数カ所あり、とくにここは、「蛇が巻き付き、このご神木を守っていた。」らしく、「巳さん」(みーさん、かな?読み方不明)と地元の古くからの人は呼んでいるとのこと。
あーなるほどね。と思った。というのはこんな張り紙がしてあったからだ。
最初は「誰がわざわざ卵を割っておそなえするんやろか?」と思っていたが、蛇が守っていたこの神社。割った卵を備えるのは納得であった。
でも今はきっと、蛇がこのへんを歩いてるなんてこともないのだろうし、割った卵はすぐに腐ってしまうしで、神社を守る人たちもきっと苦悩をしているのだろう。