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コネタ


コネタ064
 
『芋と串と江口さんのカウンター』とは?

浅草の裏道を歩いていたときのこと。

いろいろな店のエントランスを何気なく見ていると、そのなかにちょっと気になる看板がかかっていた。

お店の名前の看板の隣に、「江口さんのカウンター?」

江口さんのカウンターって何ですか!と店に飛び込んだ。

乙幡啓子



つけ足し看板

和風でちょっといい感じの入り口に、「芋と串 むぎとろ」と書いてある。そこまではいいのだが、横に付け足したように、

「と 江口さんのカウンター」
とある。

・風と雲と虹と(古い)
・部屋とワイシャツと私
・ワンダとダイヤと優しい奴ら
・芋と串と江口さんのカウンター

というわけだ。


「江口さんのカウンターって何ですか?」3代目店主の中島さんに聞くと、「これですよ」といって指し示したのが、でっかい一枚板のカウンター。


一枚板〜。そして奥にたたずむのが、江口さん

長年の使用で黒ずんだ部分をいとしそうになでる店主の手
店の奥には、ピアノもある和風モダンなフロアが。

「うちの江口という料理人の料理を並べるカウンター、ここにくればいつでもこのカウンターでうまい料理を楽しめる、ってことで、1年前からかなあ、特色を出そうと看板を掲げてみたんですよ。」とのこと。
つまり、「お母さんの台所」と同じような意味だ。

私はてっきり、「江口さんという熟練のカウンター職人が作ったカウンター」という意味だと思っていたのだが。カウンター職人にも会ってみたかったが、そういうことでしたか。

以前はコーティングされていたカウンターだが、きれいに剥がして今は白木の風合いをじかに感じることができる。触っていると気持ちよくて、いつまでもなでてしまう。厚さ10数センチはあろうかという、頼りがいのある板だ。

「この感触が、カウンターのマニアにはたまらないんですよ」
カウンターの、マニアっているんだ?!

カウンターマニアに毎晩すりすりされている「江口さんのカウンター」のある店は、こちら。

浅草 「芋と串 むぎとろ」
03-3842-8288
https://www.mugitoro.co.jp/


 

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