なんとも情けない話が続くが、とにかく僕は無意識のうちに自転車を乗り継ぎ東京大学に来た。なんでこんな場所に来てしまったんだろう? 高卒の俺はキャンパスライフというものにあこがれている。だからだろうか? こんな形で大学に対する憧れが現れてしまうとは。まったく情けない話だ。
天下の東大キャンパスの中を歩く。学生はみんな、それなりに幸せそうだ。あー、僕は君らがまぶしいよ。と、敷地内に突如現れたオシャレな建物。ふらりふらりと近づいていく。これはいったいなんだ?
どうやらここは『ルヴェソンヴェール駒場』という名の、大学敷地内にあるフレンチレストランのようだ。食べもしないのにメニューを眺める。
ランチが3種類。やっぱり今の気分は『豚ロース肉のローストマスタード風味』だろうか? などと妄想で腹をふくらめようとしてると、?800という文字が。マジ? ウソだろ? 疑いつつも空腹の僕は半信半疑で店内へ。
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