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コネタ


コネタ055
 
至福のB級もんパラダイス

今、大阪城のまわりでは「オーサカキング」なるお祭りが開催中である。そこに「魔法の粉もんランド」なるパビリオンがあるらしい。これは行かねばならない。私は千円札を握りしめ、台風が接近する中会場に向かった

上泉 純

「粉もん」とは

「小麦粉などの粉を加工してできた食品全般」のことである。タコヤキ、お好み焼き、うどんなどなど。関西方面では定食になるなどして市民生活に深ーく入り込んでいる。あなたの隣の関西なまりの人が、うどんとごはんを同時に食べていても変に思わないで欲しい。行くところに行けば、「タコヤキ+ごはん+みそ汁」のタコヤキ定食まで存在するのだから。

やってきました「オーサカキング」

関西のベタな放送局、MBSが音頭取りをしているこのお祭り。至る所にゆるめな雰囲気が漂う。


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キャラクターデザインはアランジアロンゾ

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こんな感じで券を買う。通貨はK(キング)で1000円で10キングとゲーム券をくれる。

目的の「魔法の粉もんランド」を発見。すでに人が列をなしている。うむむ。粉もんの吸引力あなどれじ。私も列の最後尾に並んだ。待つこと40分。やっと中に入れた。が、家でいう玄関の部分でまた待たされる。何やらお店の前はテレビの撮影をしているようだ。「誰がおるん?」「水野真紀か?」(「魔法のレストラン」という水野真紀さんの番組があって、この「粉もんランド」はその番組のパビリオンなのだ。)「いや、ちゃう。渡辺徹と(月亭)八光や。」「なんや。」と言いつつ、おばちゃんは我が子にカメラ付携帯電話を握らせ、すかさず肩車。ファンじゃなくても写真撮影はするようだ。

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撮影隊が去ると入場を許された。私は一番手前の「キャベツ焼」を1キングで購入。キャベツがたくさん入ったチープなお好み焼きという感じの食べ物といったらわかりやすいか。もぐもぐと食べながら次の店へ並ぶ。

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100円でこのふっくらソース味があなたのものに

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次は「魔法のマヨキムチヂミ」韓国料理のチヂミにマヨネーズとキムチを乗せた一品だ。スタンダードな海鮮チヂミもうまそうだが、「マヨキム」の語感が激しくそそる。これは3キング。

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キムチひとつかみがどーんと

お味はもうめっちゃうまかった。B級の範疇をすでに越えてます。祭りで、300円でこれかい!と激しく良い方に期待はずれ。チヂミもエッジがさくさく、中身もっちりでしっかり真面目なチヂミ。欠点はビールが飲みたくなることか。(でもやっぱ大阪なので商売上手。ビールはカップ1杯で5キングだし。)

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少しでも伝われば

さて、お次はイカ焼きにしようかと思ったけれど長蛇の列。ちなみにこの場合のイカ焼きとは、イカのぶつ切りを鉄板に乗せ、その上から小麦粉の衣を乗せて上から別の鉄板でプレス焼きにした平べったいもののことだ。イカの胴体を割り箸に刺して醤油味で焼いたものではない。(それは「ぽっぽ焼」とか呼ばれたりする。)

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並ぶ人、疲れる人

ふと横を見ると、「ネギポン焼き」があるではないか。しかもちょっと列が短い。こっちはタコヤキなので列が進むのが早いようだ。すかさずこっちに並ぶ。

ネギポン焼きとはソースをつけないタコヤキにたっぷりの青ネギを乗せ、マヨネーズとポン酢で食べるあっさり系のタコヤキだ。七味唐辛子がちょこっとかかっているのがうれしい。これは多分タコヤキが10個だったと思う

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ネギも全部食べたのでおなかパンパンで「魔法の粉もんランド」を後にした。

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「焼、粉、焼」である

結局キャベツ焼きが1キング、魔法のマヨキムチヂミが3キング、ネギポン焼きが4キング。全部で8キングしか食べることができなかった。800円でこれはさすがさすが、満足だ。あと2キング残っているのでまた来なければ。

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デザートは「海南島のアイスパイン」150円也。

関連リンク 「オーサカキング」8月8日まで開催中

 

 

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