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コネタ


コネタ050
 
あの山手線沿線の赤い球体の中はどうなっている?

山手線に乗ったことのある方は、恵比寿と目黒の間に妙な球体が浮かんでいるのをご存知だろう。

よくよく足元を見ればそれは自動車学校なのだとわかるのだが(練習用コースがあるので)。

あの中はどうなっているんだろう?フジテレビみたいにレストランや展望室が・・・あるようには見えないが、何か詰まっているんだろうか。見に行ってみた。

乙幡啓子



赤い球体の学校は、「日の丸自動車学校」という。まあ、読んで字のごとくだ。今回の取材の趣旨を電話すると、

「中は何にもないですよー」との返事。
でもどんな風に「何もない」のか。そこが知りたいのだ。


目黒駅を出ると遠くに不審な赤い球面 これが全景

行ってみると、中は近代的な設備の整った、きれいな校舎だった。最新鋭の教室が並ぶ案内図を見ると、不審な曲線が外壁を覆っている。あの球体が、こんなところにも意識されて載っている。幸せな球体と言えよう。

「丸井室」という部屋があるのに気づき、「これ、球体の内側の部屋、つまり『丸い天井』だから『丸井室』ってことですか!」と聞いたら、
「いや、これはデパートの『丸井』から申し込まれた方の部屋」だそうだ。
その部屋を「丸井室」と名づける心にしびれる。


案内と関係ない、上部の弧 さりげなく「丸井室」

さて、いよいよ3階、球体の内部が見えるところへ。中はこのようになっていた。


がらーん (上右部) がらーん(上左部)
ガラーン(下左部) ガラーン(下右部)

おもしろ建物だからといって、中におもしろレストランとか期待してはいけないのだ。

プラネタリウムを連想させる、真っ白の半球である。NASAの大規模実験室みたいでもある。見たことないけど。

赤い玉の中は、白かった。

まあ、中に何もなくても、これ自体で莫大な宣伝効果だろう。ところでこの中の様子は、部外者でも見ることができる。出入りは自由。空虚な気持ちになりたいときにはいいかも知れない。


こういう建築のまわりに住んでいる心地ってどんなものなんだろう。 真横から。建物は意外と薄い。そして半球である。中は何も、ない

 

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