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コネタ


コネタ035
 
女性専用カプセルホテル潜入記
JR駒込の駅から徒歩30秒

一度カプセルホテルに泊まってみたかった。あの狭さは「閉所好き」には魅力がありすぎる。でもカプセルホテルのほとんどは男性専用。悔しい思いをしながらネットで検索してみたら、あったあった! 女性専用カプセルホテル。

カプセル未体験の女性のみなさん。カプセルホテルは、こんなことになっていましたよ。

高瀬克子



メニューポスター
鉄の扉が女の操を守る

フロントだけは男女共通

今回むかったのは「カプセルイン駒込」。「サウナロスコ」というサウナも併設している男女利用可のカプセルホテルだ。そうか、正しくは女性専用ではなく、女性専用フロアだったか。

フロントで「カプセルを利用したいんですけど」と言うと、手首に巻くマジックテープ付きの鍵と、タオルと着替え一式を渡された。前金で3150円(12時間コース)を払う。これでサウナ等の施設が利用し放題というシステム。

「そちらが女子専用カプセルになります」と言われた先は、ちょうどフロントの裏側にあたる部屋だった。なるほど、これで闖入者(男)を見張るわけか。



お気楽さ全開、魚模様のアッパッパに着替え

カギがない

さて、カプセル内部へ。
「押入っぽい」という理由で上段を希望してみた。ハシゴに足をかけ、よっこらしょと昇る。…これはアレです、酔っ払ってる時は下段のほうがいいかもしれません。

中に入ってみて「圧迫感ないなー」と思った。想像してたよりも広い。これなら、閉所恐怖症気味の人でも快適に過ごせるのではなかろうか。

ここで初めて気がついたのだが、フロントで渡されたカギはカプセルのカギではなかった。というか、カプセル自体にカギがない。あるのはロールカーテン一枚のみ。思わず「ノーガード戦法」という言葉が浮かんだが、さして気にならず。(無料の貴重品ボックスがあります)

側面には、全てのスイッチ類を収めたパネルがはめ込まれている。そのあまりのコンパクトっぷりに、日本人の性を見た思いがした。


物音ひとつしません B寝台車のベッドよりかなり広め
宇宙船を連想させる換気扇 寝ながら全てを操作可能。ウチにもひとつ欲しい
寝た状態でちょうどいい角度のテレビ。衛生放送付き 女性専用といえど、この有料ビデオはやはりアレだろうか(試さず)


館内探索

カプセルルームの隣は女性用の喫煙所になっていて、飲み物の自販機や雑誌・マンガが置いてある。その中に一冊だけ「ホステスさん募集」の専門誌があったのだが、この雑誌、広告ページがすべてホストの記事と広告で埋め尽くされていた。しばし目が釘付けに。


壮絶そうな祭りです こちらは電撃

続いて2階の女性専用フロアへ。サウナ、大浴場、マッサージ室、食堂、仮眠室、コインランドリー、垢すり、よもぎ蒸しコーナーなどがある。これらすべてが24時間経営って。ちょっと感動してます。

バスタオル1枚でウロウロしている方もいたので撮影は出来なかったが、どこも掃除が行き届いていて清潔だった。

ちなみにフロントでもらったカギは、脱衣所にあるロッカーのものでした。



メニューポスター
こじんまりしてキレイな食堂

みんな一人客

サウナと水風呂を数往復したあと、食堂で生ビール(300円。安い)を飲むことにした。手首につけているバーコードを「ピッ」と読み取るだけなので財布は不要(チェックアウト時まとめて払う)。…ここは楽園でしょうか。

食堂でビールを飲みながら周囲の客を観察したのだが、一人客ばかりのため会話から素性をうかがうことは出来なかった。しかも全員マヌケな柄の服を着せられているため、服装からの判別も不能。化粧を落とした顔から判断できるのは、かろうじて推定年齢だけだった。10代後半から60代とおぼしき方まで。みなさん、どういう理由でここで一夜を過ごしておられるのでしょう。



メニューポスター
日替わり朝定食から一品料理まで充実のラインナップ。

快適でした

カプセルに戻って、ぐっすりと眠った。翌朝(といっても昼近く)、再び大浴場でのんびりしてからチェックアウト。

初のカプセルホテル、思わずフロントで「割引回数券」を買いそうになったほど気に入りました。ちょっとした気分転換が必要な時には最適の場所かもしれません。

カプセルイン駒込


メニューポスター
また来ます

 

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