世田谷ロールという名のトイレットペーパー。
近所を自転車でウロチョロしてるとこの「世田谷ロール」という名のトイレットペーパーを見つけた。関西出身の僕にとって「東京・世田谷」と言えば高級住宅街というイメージが強く、おいしそうでなんか幸せそうな響き「ロール」と相まって「世田谷ロール」=ハイソな世田谷区民が昼下がりに食べるスウィーツ。って雰囲気だなーと思ったり。でもトイレットペーパーなんだけど。
なにゆえに世田谷ロール?
そんな世田谷ロールは近所の商店で6個入り400円で売っていた。1個当たり約67円。普通のトイレットペーパーと比べるとちょっと割高か。ちなみに同じ店でクリネックスのトイレットペーパーが12個入りで450円だった。1個当たり約37円。倍ぐらい違う計算になる。うーん、恐るべし世田谷区。トイレットペーパーだけでもこんなに物価が違うとは。
しかし我が街世田谷の商品であるならば買わなきゃいけないでしょう。ってわけでさっそく購入。
何か変わった事は書いてないかと見回すと
この商品は世田谷区より回収された、牛乳パック及び古紙より、再生されたものです。 古紙100%。
という説明書きが現れた。世田谷ロールはとっても環境に優しいんだね。しかも自分の街で出たゴミを使うとはなんとも粋な心意気じゃないですか。なるほど。名前の意味も解決しました。
見えないオシャレが本当のオシャレなら、トイレットペーパーにこだわるのはとってもハイレベルなオシャレなのでは? 普通のトイレットペーパーでは納得できないあなたにオススメです、世田谷ロール。
世田谷ロールとタイヤキの意外な共通点
さらにこんな事が書かれていた。
ゴミの減量化をするため、紙芯を省いています。
なるほど。トイレットペーパーに芯がないのね。あの芯がなくなるだけでもほんの少しゴミが減るもんね。中を覗いてみるとちゃんと芯がなくても大丈夫なようになっています。
そして商店のポップにはこんな事が、
取り替える手間が半分で済むながーい130m巻き。
ん? 取り替える手間が半分? 130m? それって長いの? 再び横に置いてあったクリネックスを見てみると同じシングルで60mと記載されている。つまり!世田谷ロールは普通のトイレットペーパーの倍の長さなのだ。
という事は…
世田谷ロール1個67円÷130m=約0.5円/m。
クリネックス1個37円÷60m=約0.6円/m。
なんと! 1m当たりの値段を出すと世田谷ロールの方がわずかにお得なのだ。ここへきて世田谷ロールは経済面でもその実力を発揮した。
決して安くはないがあんがしっぽまでぎっしり詰まったタイヤキを売る屋台にも通ずるスピリットだ。
ハイソな名前とは裏腹に、わりと硬派なのかもしれない、世田谷ロール。
そういうのいいよ。そういう二面性大好き。で、このトイレットペーパー。どこで作ってんだろう? と製造元を調べてみると
静岡県富士宮市××……
の文字。え? 静岡? 世田谷区内で作ってるんじゃないの?
世田谷ロールは僕のためにちゃんとオチまで用意してくれた。ありがとう。
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