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2007ゴールデンウーク特別企画:家から30分の旅

 

高円寺・飲み屋のマスターは何に悩んでいるのか
高円寺・飲み屋のマスターは何に悩んでいるのか
高円寺には大小23の商店街があるという


高円寺に住んで4年。行きつけの飲み屋も何軒かできた。こうした店ではマスターとの他愛もない会話が、ときに極上の肴になる。



しかし、彼らも人の子。気分がふさぐ日もあるんじゃないか。折しも世間はGWのまっただ中。人々がデートだバカンスだと浮かれているこの時期に、いつも通り店を開けている彼らの悩みを聞いてまわった。

石原たきび



1軒め「チモール」



ここは忌野清志郎フリークの“ツトムさん”がやっているバー。名字は知らない。



初めて訪れたとき、清志郎が「笑っていいとも」に初出演したときのビデオを見せてくれた。20年ぐらい前の映像で、「当時ベータ形式で録画したものをVHSにダビングしたんですよ」と言っていた。

高円寺・飲み屋のマスターは何に悩んでいるのか 高円寺・飲み屋のマスターは何に悩んでいるのか
かなり入りづらい外観 カウンターに座ってビールビール

ビールのお代わりを頼むタイミングで、いよいよ本題を切り出す。
「えっ、悩み?」
何でもいいんですけど。
「うーん、物件の契約更新が近いとか…あっ、そうだ。チベットに行きたいですね」
あ、観光で。
「いや、修行しに。砂で曼陀羅を書きながら静かに暮らしたいんですよ」
なるほど…。
「チベットが呼んでるから一刻も早く行かないと。店とかやってる場合じゃないなって常々思います」

高円寺・飲み屋のマスターは何に悩んでいるのか
チベットに思いを馳せるツトムさん

いきなり深淵かつスピリチュアルな悩みが出てきた。しかし、今回は“聞くだけ”。「曼陀羅でもないアイデアですね」「留守の間は僕が店を守りますよ」など余計なことは言わない。2本めのビールを飲み干すと、「じゃあまた」と立ち上がって店を後にする。



2軒め「コクテイル」



次に向かったのは本好きが集まる渋い店。しかし、マジメに本の話をしている人はあまり見たことがない。酒も肴も美味。今日は公家さんというバイトの女の子が一人でやっていた。


店のキャッチコピーは「古本酒場」なぜか置いてあった鏡開き用の木槌を手に

なんか悩みある?
「えー、とくにないよ。いま二日酔いで気持ち悪いことぐらいかな」
ありがとう。


終わってしまったので、隣で飲んでいる野村くんにも聞いてみた。彼はここの常連で、荻窪にある古本屋さんの従業員。
「なんですかねえ。彼女がいないのが悩みかなあ」
最近忙しいので、とくに癒しがほしくなるんだという。



公家さんと野村くん

うむうむなるほどと頷きつつ、話題はいつしか「泥酔したときの帰巣本能ってすごい」という話に。僕も“新宿で飲んでいたはずなのに目が覚めると家の布団の中”ということがたまにある。「どこでもドアみたいでトクした気分になりますよね」と野村くん。



ここでもビールを2本飲んでお勘定。さて、ぶらぶら歩きながら最後の店に向かおう。



 

 
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