白く美しい妖精のような「ロンガン」
「ロンガン」という初めて聞く何かの缶詰。調べるとライチに似た果実らしく、疲労や不眠に効果があるそうだ。初めての出会いが缶詰というのは、初対面が部屋着のような、本当はもっとオシャレなんだろうな〜のような煮え切らない感じがしてしまう。
缶を開けてみると白い美しい物体が現れた。夏になるとちびっこたちが欲しがるカブトムシになる前(さなぎ)の前の状態であるあれのようにも見える。ただ周りにはシロップの甘い香りが漂う。その辺も加味すると妖精と書いて幼虫と読みたい。缶詰となったロンガンはそんな感じだ。
食感はシャグシャグという皮が残る感じだけれど、甘みは強くなく程よく酸味もあり、2日ぶりの食事ならば泣きながら食べたいと思う逸品だった。果実というより野菜のような印象も受ける。アパートの隣の人と仲がよければ「作りすぎちゃって〜」と肉じゃがを持って行くように、これを持って行きたい。独り占めしたいケーキと違い、ぜひ分けてあげたい味なのだ。一人でこれを全部食べるのはいや。みんなで少しずつ食べてこそ生きる味だと思う。僕は一人で食べたけれど。購入価格 250円メーカー:タイ(地主恵亮)
( 2012/05/02 18:00:00 )