ホワイトアウトする貝と芋「キャンベルチャンキーニューイングランドクラムチャウダー」
キャンベル缶チャンキーシリーズ第2弾はニューイングランドクラムチャウダーだ。クラムチャウダー。二枚貝とジャガイモ、玉ねぎをクリームソースで煮込んだアメリカのスープである。アメリカのスープ缶だけあってでかい。とにかく白い。ご飯ぐらい白い。白いスープなんておしゃれな汁はぼくのような田舎者にとっては、アルプスの少女ハイジでハイジが木の匙で食ってるシーンでしかみたことない。まさに異界の食べ物。汁は茶色か焦げ茶色があたりまえという日本人(というかぼく個人)の常識を根底から覆す異文化だ。
缶のふたをあけ、皿にあけようと缶をさらに寄せても中身が出てこない。これはかなりの粘度であることがわかる。逆さまににしても出てこない。スプーンで掻きだし、ズロっと出てきたその中身はスープというより湿らせた紙粘土のような様相を呈している。鍋で暖めるとなんとかスープ状にとろけてきた。紙粘土が水彩絵の具ぐらいの柔らかさにはなった。
さっきから、まずそうな例えしかしていないけれど、実際の味はどうか?食べてみると、実に濃厚なクリームに上品な貝の風味、そして大きめにカットされたジャガイモがバランス良い。魚介の風味はそんなにしつこくないので貝が苦手な人でも食べられるかもしれない。ただ、若干塩味が濃いので、その辺は牛乳や水で伸ばして食べるといいかもしれない。504円の買い物に1004円出してしまう日本人が、ハイジの世界に少し近づけるスープだ。ハイジのスープはクラムチャウダーではないと思うけど。購入価格 504円メーカー:キャンベル(西村まさゆき)
( 2012/05/02 07:00:00 )