いつだったか映画館に行った。 見に行った映画は、僕の好きな監督の作品で公開前から楽しみにしていた一本だった。
ただ、見に行ったのが平日だったことや公開終了間際だったこと、それ加えてその映画の評判があまりよくなかったことで客席はガラガラで、上映が始まってもお客さんは僕と僕の3列前に座っている30代くらいの男性の二人だけだった。
始まって30分くらい、僕は評判ほど悪くないとウキウキ気分でその映画に見入っていた。しかし、もうひとりの男性はそうは思わなかったらしく、もぞもぞとリュックサックから何かを取り出し食べ始めた。
最初は何を食べているか分からなかったが、やがてほのかなすっぱい香りが客席を包んだ。彼が食べているのは巻きずしだった。映画館のあの空間では、巻きずしのあのすっぱい香りはかなり鼻につく。さらに、その巻きずしは美味しそうでもあったため、僕はその後、全く映画に集中することができなかった。楽しみにしていた映画だったのに…と思いつつ、あの巻きずしが傷んでいたらいいのに、と意地悪なことも考えてしまった。
そんなことを思い出したのは、僕の右の股関節が最近痛んでいるから。でも、痛さに負けず本日も股割りに励んだ。 ( 2009/10/16 19:30:00 )
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