わがすきま部の部員、猫だ。 なんとなく猫の写真でも撮れば人気も出るだろうか、 そんな打算的な考えで猫を部員にしてみた。
猫を部員にするまでが大変だった。 こちらの猫はわが町にいた猫である。 とりあえず「部員にならないか?」と喋りかけてみた。 どうにも部員になる素振りは見せなかった。 あとでおいしいものをやろう、と言ったところでようやく入部してくれたのだ。
とはいえ部員猫には何をやればいいのだろう。 猫など飼ったことはないが、おいしいものとは何なんだろう。 馬肉だろうか。 近くのドッグフード屋では馬肉100%のドッグフードを置いているのだ。 こちらは豪奢に縞をつけて、しまうま肉100%でいってみたいものだ。 ワシントン条約違反だろうか。 ワシントンに怒られるだろうか。 しまうまの肉を輸入したのはおれだ。 そんな風に正直にワシントンに告白してみればどうか。 「そういえば私も桜の木を折ったことをお父さんに報告したものだ‥‥」 と、なんとなく許してもらえそうな雰囲気になるだろう。 その隙をついて走って逃げるのだ。 後ろから鈍器で殴ってもいいだろう。 (部員猫に相談してみたらそれはだめだと怒られた。)
思いつきで部員にしたのだが、思えば猫はすきまがよく似合う動物だ。 車の下、軒先、路地。街のすきまには犬でなくて猫がいるような気がする。 すきまにいて欲しいランキング1位の動物なのだ。
ちなみにお歳暮にもらいうけたくない動物第1位はカバ。 そして家のチャイムを押してもらいたくない動物第1位は水牛。 どちらもすきま部調べ。
あとは誰を部員にしようか。 トキを部員にしたら怒られるだろうか。 思えばトキがあれだけ騒がれるのはニッポニアニッポンという学術名のせいだろう。 なぜあんな絶滅しそうなものにニッポンの名前をつけたのか。
猫でいいのではないか。 シオカラトンボやアブラゼミあたりの比較的捕まえやすい虫にニッポンの名前をつけてもよい。 蚊でもいいぞ。なんら問題はない。
美しい猫、ニッポン! 今年の安倍はこんなこと言い出したりしないのだろうか。 ( 2007/01/17 17:00:00 )
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