いきなり異国っぽい駅前
「なんだか、ちょっと緊張しますね……」
「外国に来たみたいですね……」
「ブラジルって、こんな感じなんですかね?」
「行ったことないんで、分からないですねえ……しかし風景が横長だなあ。道路広くて」
「日本の地方に間違いないのに、なんだか雰囲気が違いますねえ……」
西大泉の駅からおりるなり、デイリーポータルZ取材班は、正直ちょっとビビっていた。
駅前の、ふつうはコンビニがあるような位置の場所に、いきなりブラジル食材屋さんがあった。看板にはポルトガル語が併記されている。
歩く人たちも、骨格と顔つき、雰囲気が違う。ブラジル系らしき人ばかりだ。
食品店の向かいの八百屋さんをのぞくと、ニンジン、ダイコンなどお馴染みの野菜と並んで、見たことのない野菜が混ざっていた。
「……これ、何につかう野菜なんですかねえ」
「さあ……」
「でも、なんていうか、おすすめ品! なんてロゴの下に、ポルトガル語の野菜名が書いてあるのって、すごいですねえ……」
キョロキョロ、周りを見ながら歩く。
周辺にはブラジル系商店、飲食店、スーパーマーケット、旅行代理店、美容院、洋品店、レンタルビデオ店、教会、フットサルの会館などが点在している。どこもポルトガル語の看板だ。
まずはブラジル料理の食べられるレストランに向かう。
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