鶏肉におけるトリュフ「やきとりつくね」
「やきとりつくね」である。これまで私が担当してきた缶詰に「とり たれ味」「とり 塩味」があったが、こちらはしっかりと「やきとり」。焼いてあるんだなという安心感がうれしい。つくねというのは焼鳥類の中でも独自のポジションにあるものだと思う。同じ肉料理であるハンバーグ側に一歩寄った焼鳥だからだ。世界で一番小さいハンバーグとも言えるつくね。そのコロコロとしたビジュアルに、ちょうど適った箱があった。
いただきものの高級チョコレートの箱に入れてみた。これまでの私の缶詰レビューは見た目に違和感のあるものが多かったが、これはそれらとは少々違う趣きになった。黙って人に出せば、結構ばれないかもしれないたたずまい。知らないパーティー会場に迷い込んだつくねのおっさん集団が、意外と溶け込んでいるのだ。
しかし食べると素性はばれる。普段は「これ一粒で板チョコ1枚以上買えるんだよな…」などとせこいことを考えながら食べるゴディバのチョコだが、今回は口に入れてみると「お前、つくねじゃん!」。「ばれちゃいましたかー!」とつくね。警備員に両脇を抱えられて、会場からつまみ出されるつくね。やっぱりあなたにチョコの箱は似合ってない。どう考えてもチョコではないその味に、自分を偽らない大切さを学ぶ。購入価格 138円メーカー:マルハ(小野法師丸)
( 2012/05/05 04:00:00 )