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ちしきの金曜日
 
ルイ14世岩
「岩」はいい。いつもそこにあるし、スケジュールが合わないといったこともない。

「ルイ14世岩」という岩が長崎にある。

「ルイ14世」、「岩」という2つの単語のミスマッチぶりがなかなか素晴らしいが、けして私がテキトーに作った造語ではない。昔からずっとそう言われているらしく、1860年オランダで刊行された「日本の思い出」(リンデン伯著)にもそういう記述があるという。

それを見に行った。

T・斎藤
(てい・さいとう)
長崎より九州のローカルネタを中心にリポートしてます。1971年生まれ。茨城県つくば市出身。2001年より長崎在住。ベルマークを捨てると罵声を浴びせられるという大変厳しい家庭環境で暮らしています。
> 個人サイト 長崎ガイド


簡単には見られないルイ14世岩

ルイ14世岩の場所は、下の地図。
中央にある海に浮かぶのがそれだ。

ルイ14世岩の場所。(大きな地図で見る

すぐ近くに道があるので車で行けるが、道路からは見ることができない。切り立った崖になっており、木々などが邪魔で海岸線が見えないのだ。

手前の山のすぐ下にあるはずなんだが・・・

どこか見られるポイントはないものかと位置を探してウロウロしていると、ふと対岸に気になるものが見えた。

歩いて渡れそうな島が・・・!
拡大図(右にスクロールしながら確認してみてください)。これは渡りたくなるよね?

いきなり寄り道

これは渡るしかない!
ということで、ルイ14世岩はひとまずおいて、この島へと向かった。(先に行かないと潮が満ちて渡れなくなるかもしれないし)

人んち感あふれる道を進んでいくと・・・
こんな感じ。対岸から見た時は糸のように細く見えたが、間近で見たらけっこう幅があった。

何時までこの状態で、
何時から渡れなくなるのか?

行ったはいいが戻れなくなったら怖いので潮の満ち引きの時間を知りたかったが、せっかくここまで来たからにはと、とりあえず進むことにした。(この思考パターンよくない)

とりあえず木村ポーズで記念撮影。だいぶ違うポーズになってるけど。

そういえば子供の頃、海岸にあった岩に登ったところ、あっという間に潮が満ち、濡れずには戻れなくなったことがあった。

結局、濡れただけで済んだが、自分の中ではわりと恐かった思い出として記憶に残っている。

撮影は三脚を使って一人でやってます。
潮が満ちてきたら真っ先に浸水しそうなゾーン。
足下の石には、巻き貝がいっぱいついていた。

巻き貝の中には、私が来たことを察知すると吸着力をオフにし、ポロッと石から転げ落ちて逃げるものがいた。その時の転がる音が、
「カラカラ…カラカラ…」
と私の行く先々でする。

巻き貝にこんな危険回避能力があることに驚いた。

真ん中にあった大きな岩に到着。
そこに登って上から見たところ。
反対側。
島に近づくにつれ、石がすごい大きさになってきた。
島に到着。登れそうな箇所を探し、少しだけ登ってみた。
住めそう。頂上まですっぽり木に覆われていた。
キムラポ〜ズ!!

という感じで渡り欲を満たし、そろそろ戻ろうとしたところ、向こうから釣り竿を持ったおじさんが歩いてきた。ので少し話をしてみると、
・今日は干潮が3時半なので、4時くらいまでなら大丈夫。
・釣りをしてる間に潮が満ちて戻れなくなった人もおる。
・その人は島で焚き火をして一晩過ごした。
とのこと。
釣り人すごいな、と思った。

位置的には、正面にルイ14世岩が見えるはずだが・・・

さてと、すっかり話が逸れてしまった。
位置的にはこの対岸にルイ14世岩が見えるはずだが、距離が離れているのと空気が霞んでいるのとでよく見えない。

というわけで、車で近くまで行き、海岸線を歩いて岩に近づくことにした。


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