デイリーポータルZロゴ
このサイトについて


ロマンの木曜日
 
風吹き荒び、雨打ちつける、怒涛の高知県〜遍路日記まとめ〜

高知の札所は山ばかり

さて、二日酔いで頭が少々痛む中再出発。次なる26番札所の金剛頂寺もまた室戸市内にあり、さほどの距離ではない。

……が、金剛頂寺という名の通り、その寺は山の上に建っている。というか、高知県内の札所は、そのほとんどが山の上に存在するのだ。そろそろ次の札所に着く頃かと思いきや、寺は屹然と聳え立つ山の上。まるで嫌がらせのように、最後に登山が控えているのである。


藁で作られた豊作のおまじない(?)を横目で見ながら
金剛頂寺まで遍路道をひたすら登る

ようやく到着と思いきや、さらに石段があってめげそうになる
登った後は、遍路道をひたすら降りる

当然の事であるが、山を登った後は降りなければならない。上りは上りで疲れるものだが、下りは下りで足や肩に負担がかかる。それに、雨で濡れている石畳や泥が滑って危ない。

でもまぁ、歩く登山道は昔ながらの風情が残る遍路道であるし、上りと下りで違うルートが用意されているので、それはそれで、なかなか楽しいのだけれども。


それからは、黒潮を望む海沿いの道を行き――
時には峠の遍路道を越えたりしながら――

木材の製材所を抜け――
27番札所、神峯寺(こうのみねじ)の入口である鳥居に到着

ここでもやっぱり古道の登山道を登り――
ようやく神峯寺に着いた

ちなみに、26番札所の金剛頂寺から27番札所の神峯寺までの距離は約28km。28番札所の大日寺までは約38kmだ。高知県では30kmとか40kmとかの区間が、さも当たり前かのようにしれーっと登場してくるので油断がならない。20kmで遠いとか言っていた徳島県の頃が、本当に懐かしい。

毎回山も登らなきゃならないし、やはり高知県は徳島県とは明らかに違う、修行の為の区間である。しんどいにも程がある。

 

室戸岬の西側は古い町並みが充実

と、まぁ、あんまりに高知県は大変だ、キツイ、とばかり書いてもアレなので、楽しい事も書きましょう。

室戸岬から高知市にかけては、古い町並みが良い感じに残っている町が多い。古いモノが大好物な私にとって、なかなか歩き甲斐のある道なのだ。思わずじっくり見入ってしまうので、通り抜けるのに時間がかかってしまう。


何段もの水切り瓦がカッコイイ吉良川の町並み
吉良川は裏道にも、独特な石垣があってカッコイイ

奈半利(はなり)の町には立派な商家が点在
奈半利のお隣、田野にも連続した町並みが残る

土佐鶴酒造がある安田には、他にも幾つかの立派な酒蔵が
安芸も、所々に良い感じの町並みが見られて鼻血出そう

台風が頻繁に襲来するこの地方の町並みは、家屋の壁を雨から守る為の水切り瓦が独特かつ特徴的だ。またどの町もそれぞれの趣があって、大変魅力的である。

……え?どこも同じように見える?ちょっとアナタ、そこに座りなさい。小一時間ほど、語って差し上げますから。

 

ニャーちゃんとかの動物も良いよね

町並みよりもう少し普遍的、一般的な癒しとして、動物との出会いがある。特に、道端とかでニャーちゃんを見かけると、思わず足を止めて、その懐柔に時間を費やす事になる(しかし、大抵はフラれる)。


ニャーちゃんたちにもまた、心癒される
特に、リラックスしている猫は最高だ

もっさりとした長毛の彼も良い
猫は良い、実に良い

孤高の存在なのが良い
猫以外では、鳥も良いよね

蝶々もなかなか
時には、招かれざる客とも遭遇するけど

< もどる ▽この記事のトップへ つぎへ >
 

 
Ad by DailyPortalZ
 

▲デイリーポータルZトップへ バックナンバーいちらんへ
個人情報保護ポリシー
© DailyPortalZ Inc. All Rights Reserved.