デイリーポータルZロゴ
このサイトについて


ひらめきの月曜日
 
今さら目指せ!さわやか好青年

誰でもさわやかさんになれる聖地

さわやかさを目指すと言いつつ、心の奥ではそこから逃げていた自分。わざわざ草原までやってきて、やってることはふざけポーズだ。


あれ?あそこにいるのは誰かな?
ああ、さわやか好青年かー

次の目的地に向かう途中、たまたま通りかかって立ち寄った「朝霧さわやかパーキング」。移動して標高が下がってきたこともあって、ここは緑が茂っているし、色とりどりの花も愛らしい。

それゆえ、モデル本来の個性が逆に際だつ。「この天気で半袖だと薄ら寒いんだ」という心の様相が伝わりやすい一枚にもなっていると思う。


問答無用でさわやか

やってきたのは静岡県内で展開する炭焼きレストラン「さわやか」。そういう店名なのだ。

「炭焼き+さわやか」というつながりの意外性が面白い。看板を見ると、確かに緑地に白字で「さわやか」の書体は軽やかでさわやか。とにかく誰が何と言おうと、ここはさわやかなのだ。


きっばりとさわやか
笑顔で仕事できると時給アップ

ぐいぐい押してくるさわやか
この流れに紛れ込め!

単に名前をさわやかと付けてるだけでなく、アルバイト募集の張り紙には、笑顔で提供できると時給50円アップとの説明が。さわやかであることへのインセンティブがしっかり働いているのだ。

店内でもさわやかであることをアピールするポスターが容赦なく迫る。雰囲気に呑まれてなのか、「ここならいける」というよくわからない自信が湧いてきた。


くどいくらいにさわやか
もはやまぶしい

メニューの表紙や裏表紙にも、この店のテーマである「さわやか」はバリバリ効いている。大丈夫だろうか。僕はこの店でやっていけるだろうか。さっき湧いてきた自信は根拠がなかった分、あっさりともろく崩れ去っていく。

そもそもこの店の言う「さわやか」とは何なのか。調べてみると、お店のサイトには「『さわやか』とは、自然のイキイキとした状態をいいますね。さわやかになりたい!と想い続けることが『心を元気』にし、自然に『身体も健康になる』というプラス発想です。」と説明があった。

そうだ、私も「さわやかになりたい!」と思っていたんだ。すっかり忘れてた。


これもかなり迷ったけどなー
やっぱり「さわやか」を冠したメニューをチョイス

「さわやか」の定義には「自然のイキイキとした状態」ともある。ここは大好きなハンバーグやステーキのレストラン。「お肉食べたい」と思うのは、まさに自然のイキイキとした状態の自分ではないか。

君は、君らしくいたまえ。そう言う声が聞こえてきたような気がする。もしかしたら僕は、まだ大丈夫かもしれない。

げんこつハンバーグやおにぎりハンバーグといったメニューも気になるが、よりさわやかさを追求するためにここは「さわやかステーキ」を注文。ここまで来ると、もはや「さわやか+ステーキ」という言葉に組み合わせに違和感も感じなくなってくる。


これぞさわやかステーキ
今回最高に自分が輝いた瞬間

しばらくしてやってきた、さわやかステーキ。焦げ目もうまそうについている。これが「さわやか」という言葉の語義に合っているかどうかの判断はつかないが、とにかくさわやかステーキなのだ。

食べてみる。やわらかくておいしい。ステーキがうまいという事実。そしてそこには、さわやかさの呪縛から解放された自分がいた。

記事のテーマに反して、話が進むにつれて加速するうざったさ。その分、言いたいことは言い切ったという感はある。

写真は今回の行程で見かけた看板。よく見ると下の部分に「コリコリ)ハンバーグ」と書いてある。なにそれ、食べてみたい。でもこれからさわやか行くし…。

そういう葛藤を超えて、なんとか立ち寄りたい気持ちを振り切った。次回はさわやかさとは関係なく訪れてみたい。


< もどる ▽この記事のトップへ  

 
 

 

 
Ad by DailyPortalZ
 

▲デイリーポータルZトップへ バックナンバーいちらんへ
個人情報保護ポリシー
© DailyPortalZ Inc. All Rights Reserved.