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ひらめきの月曜日
 
今さら目指せ!さわやか好青年

 向こう側まで突き抜ける本気

さわやかさを目指して向かう草原。どうせ草原行くなら本気出そうぜと思って、遠出をしてみた。


どうでもいいことには本気
行くぜ!さわやか

やってきたのは長野県の霧ヶ峰高原。その名前はエアコンのネーミングにも使われているくらいのさわやか度。実際、以前訪れたことがあって、その時に「なんてさわやかなところなんだ」と、うっかり心を打たれたことがある。

さわやかを目指すステージとして不足はない。ただ、どうも様子がおかしい。


なんか茶色い

見える景色が、全体的に薄茶色なのだ。

迂闊だった。標高が高く気温が低いためなのだろう、広がる草原はまだ枯れ草色。草原慣れしてない者が変に本気を出したりするからこういうことになる。

どうしよう。こんなの聞いてない。だって、家の近くの公園、緑モリモリだったもの。


当然こういう結果に

状況が状況だけに、念のためそこにたたずんでみたところで、さわやかさは皆無。寧ろ自分の心の保護色に近い。なんか落ち着く。


今度はこっちのラムネを用意
まあこうなりますわな

色は違えども、草原は草原。夏を迎えて緑色になった様子は心に描けばいい。この状態からスタートすれば、要素を追加することでさわやかさをアップさせやすいようにも思える。

そこで今回はほそいさんの意見にあった、飲み物の方のラムネを用意。結果はご覧の通りだ。


再びリンゴ投入

そしてラムネ片手にリンゴを丸かじる。家でやったときはさわやかアップとしての効果は思わしくなかったが、草原ならばいけるだろう。

そう思ったが、この枯れた色合いでは何をどうしても無理。にじんでくるのは意味不明感ばかり。

もがけばもがくほど、望んでいないものの方が絡みついてくる。人生には、真面目に頑張れば頑張るほど結果が裏目に出てしまうという局面がある。今の私がそうだ。そんな生きることの苦みがここにある。


ポイーン
あ、少しさわやか?

めげずにさわやかさを追加していこう。やってみたのは古賀さんの意見である「優雅に笑いながらゆっくり走る」だ。

少女マンガに出てくるシチュエーションで見たことがある。「アハハ、ウフフ」と、追いかけっこしてたりするあれだろう。実際にやってみてわかったのは、「一人で笑いながら走ると虚しい」ということだ。

それでも、右の写真では少々さわやかさが感じられるのではないだろうか。これは、青空を背景に入れたことによるのだと思う。いけない、うっかりさわやかさが出てしまった。


ウオッシャー!
ヘイヘイヘイ!

続いては小堺さんの意見の「松岡修造」。さっきから写真にテニスラケットがちらちら写っていたのはこのためだ。

くどい系のさわやかさという相反する要素を具有する松岡修造。ただ、何をどうすればいいのかよくわからず、写真に付けてるキャプションがかなり適当なことになっている。


さわやかメモリー提供のほそいさん(こちらの記事より)

松岡修造には早々と見切りをつけて、続いてやってみるのはほそいさんの意見。「道で人とぶつかって『すいません』と言ったら、『とんでもないです』と返してくれた人です。日本も捨てたもんじゃないなと思いました。」とのことだ。

わかった。ようし、まずは体当たりだ。


なんかわざとらしいのが来たぞー
ドン!

ここではカメラマン役をお願いしている妻にぶつかってシミュレーションしてみよう。まずはちょっと離れたところから、さりげなく近づいていく。そして肩と肩がぶつかる。

よし、ここだ。ここで「とんでもないです!」だ。


「とんでもないです!」

決まった!

自分ではそれらしくやってみたつもりなのだが、妻の評判は芳しくない。「ふざけてる感じがにじんでる」との評価。そんなことはない。自分なりに真面目に考えてやってみたんだ。

それでも、相手にさわやかさが伝わらないなら自分の力不足なのだろう。ここは試行錯誤するしかない。


こうかな?
それともこうかな?

いろいろ試してやってみる。「とんでもないです!」にも個性があっていい。いや、そういう話じゃないだろう。いよいよ悪ふざけということを隠さなくなってきている。

「虎穴に入らずんば虎児を得ず」と記事冒頭で言ってみたものの、全然虎穴に入ってない。

それではいけない。ここは臆せず、さわやかさという相手の懐に飛び込んでみよう。


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