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土曜ワイド工場
 
月島名物レバーフライ食べ歩き

四軒目「持ち帰りの王道」

最後となった四軒目は月島一丁目にある「持ち帰りの王道」という店だ。実はこの店、最近開店したばかりの新しい店だ。


手書きのメニューが危うい雰囲気を醸し出す

「持ち帰りの王道」は、焼きそばやお好み焼きの持ち帰り弁当をメインに売っている店なのだが、その中に牛レバーのレバーフライがあるのだ。


手書きの張り紙メニューよく見るとなんかおかしい

牛レバーのレバーフライの他に、尾張さんが月島丼という丼ものを頼んでみたいと言い出した。月島丼はご飯にもんじゃとレバーフライが乗っかってるという安直などんぶりだ。さすが尾張さん、若いなあ。


ビックリする有名人のチョイスがダジャレ

ところで、この店のメニューをよく読んでみると、かならず最後に「◯◯もびっくり(◯◯には有名人の名前が入る)」と書かれている。一つづつ点検してみると「いそのさんもびっくり」(みそ焼ソバ)、小泉政権の塩じいもびっくり(塩やきそば)、「横峯さくらもびっくり」(桜エビもんじゃ)、「アダモちゃんもびっくり」(月島丼)などだ。

なぜ今さら塩じい? と疑問に思ったけれど「塩」焼きそばとかかってるダジャレなのだとわかって得心した。となりの桜エビ=横峯さくらもどうやらそれっぽい。

しかし困ったことに、みそ焼そばの「いそのさん」がわからない。「いそのさん」ってどの「いそのさん」なんだろう? さらに月島丼の「アダモちゃん」もわからない。アダモちゃん。確実に3年くらい忘れていた単語だ。おかげで原稿を書いている今、ウィキペディアの島崎俊郎の項目を熟読してしまった。

店の兄ちゃんに「月島丼がなぜ『アダモちゃんもびっくり』なんですか?」とたずねてみたところ、ばつ悪そうに「特に理由はないです」と答えてくれた。理由は無い。そうだよな、理由なんて要らないよな。そもそも宇宙創成だって理由無いんだし。と、そんなことを考えているうちに、レバーフライと月島丼ができあがったようだ。

 

新興勢力のレバーフライはいかほどのものか?

前段でわりとどうでもいいことに文字数を費やしてしまった。反省したい。したがって、レバーフライなどの感想はチャッチャと進めたいと思う。


座布団? 

「持ち帰りの王道」のレバーフライは結構な厚みのある牝牛のレバーを使ったストレートなレバーフライだ。

レバーが苦手な尾張さんは「レバー臭がすごい」「ここまでくるとちょっと厳しい」と、風味が強いこのレバーフライはさすがにキツかったようだ。一方、レバー好きの古賀さんは「これはすごいレバー臭だけど、私は大好き!」「ここはソースが酸っぱくなくてあまい、ソースの味は緑川が好きだけど、これはこれで美味しい!」と大満足の様子。尾張さん曰く「モーストレバーフライ」らしい。かくいう僕も、ここのレバーフライはちょっと苦手だったのだけど、揚げたてのものは衣の歯ざわりや油の香ばしさでけっこう美味しいと思った。


親の仇のような肉厚レバー

で、月島丼はどうなの?

尾張さんが頼んだ月島丼はこちらだ。


これで500円は安いかも

予想を裏切る美味さに驚く

「お、中華丼みたい!」(尾張さん)「中華丼に桜エビ入れた感じ」(古賀さん)と「意外といける」らしい。さらに「味噌汁にもんじゃの具(桜エビと天かす)をいれると美味いということがわかった」(古賀さん)らしい。

「持ち帰りの王道」は店構えから頑張りが空回りしてる感じがして、味までそんな感じだったらどうしようとハラハラしていたけれど、月島丼もレバーフライもなかなかの味で、そんな心配は杞憂だった。よかった。


自分に合ったレバーフライを

レバー好きな古賀さんは「全体を通してどのレバーフライも美味しかったけれど、個人的に一番好きだったのは緑川のレバーフライ」と満足していただけた模様。そしてレバーが苦手な尾張さんも「レバーの風味が強いものはさすがに苦手だったけど、マミィのレバーフライは美味しかった」とのこと。

ひとくちに「レバーフライ」といっても、おやつのように気軽に食べられるものから、レバー好きの舌を唸らすヘビーなレバーフライまで多種多様な品揃えだ。 月島でレバーフライを食べ歩きするさいは、ぜひ上の表を参考にして頂きたいと思う。

※今回紹介した店舗は日曜定休の店が多いので、食べ歩きをするなら、土曜日の午後が狙い目です。それから食べる時に手が汚れやすいのでウェットティッシュを持参すると便利。


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