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ロマンの木曜日
 
文京区のほそ道

本郷のほそ道

最初に紹介するのは文京区本郷だ。


このへんです
※国土地理院「1:25000デジタル標高地形図東京都区部」より

本郷の、東京大学の西のあたりには、台地を削った谷が広がり、景色のよいところが多い。等々力渓谷なみに風光明媚な渓谷だと、ぼくはわりと本気でそう思っている。

こんな急な坂がふつうにある

鎧坂とよばれるこの坂をのぼると、途中で左手にこんな道があらわれる。


おおっ

細道はこんなふうにとつぜん脇道にあらわれて、小さく「おおっ」と思わせる。そしてこの先はどうなってるんだろう、とちょっとわくわくするのだ。だってこんな道、ふだん歩いてる大通りにはぜったいない。


こんもり

高い崖のふもとには植物が茂り、もともと狭い道をさらに狭くしていた。崖っぷちの道は、こういう具合に細道になっている例がけっこう多い。

さらにその先で左を見ると、こうなっていた。


すばらしい

細道の先に細道あり。崖下へ降りる道は、さらに細っこい路地として続いていた。

なお、この路地付近は樋口一葉の旧居跡として知られていて、いまでも一葉が使ったといわれる井戸が残る。このときもそれ目当てで来たと思われる方が数名いた。

同じ場所にいながら、かたや「歴史散策」、かたや「道が細い」。頭が悪い感じは否めないが、まあそれでいいのだとも思う。

 

坂を下りて進むと、そこにもほそ道

一葉の旧居跡を下った先の道は、以前は小さな川の流れだった。東大下水という。東大が近くにあるが、それとは関係なくてひがしおおげすいと読むのだ。が、今後の人生に二度でてくることはあまりなさそうなので、忘れていただいて構わない。

川跡ぞいの道を下ると、そこにもいい感じのわき道としての細道があるのだった。


そうとう細くないか

奥に見えるのは・・

井戸だ

文京区にはこういう井戸がわりと多く残っている。たいていはこういう細道の途中にあり、そして川跡だったりする。

細道だったり川跡だったり、おおむね低地に見られる独特の風景にぼくはぐっとくるんだと思う。


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