丸い形のステッカーが好きだ。 いきなり話を省略しまくってしまったが、エスカレーターによく貼ってある、あのステッカーのことである。 これがけっこうな数集まってきたので、鑑賞会を開催しよう。
(田村 美葉)
愛しの丸型ステッカーとはなにか
日本に住んでいれば、見たことないとは言わせない、あの親子である。
エレベーター・エスカレーターの日本における権威であるところの、社団法人エレベーター協会、略してエレ協公式ステッカーである。よくよくみると、親子の手が融合しているところなど、つっこみどころもあるが、かなりよくできた図柄であるとおもう。というのも、私はこのロゴを見本にしてtwitterアイコンをつくり、3時間くらい眺めて「うむ、じつによくできている」とうなっていたことがあるのだ。特にエスカレーターの手すりを()で表現しているところとか、実にうなる。
この丸型ステッカーたち、ああ、あるね、と簡単にすませることなかれ、じつは目下、絶滅の危機にある。 最近のステッカーは順次、四角い形に貼り変えられているのであるよ。
四角い。どれも四角いぞ。こうなってくると、慣れ親しんだ丸型ステッカーが、急に愛おしくなってというものではないか。私はなった。そして集めた。今日はその成果をご覧いただきたいと思うのである。
エレ協公式 スタンダードタイプ
ブルーとオレンジの配色が絶妙の、スタンダードタイプ。これは私が知る限りで4種類。
どうだろう、このあたりは見たことがあるひとも多いのではないか。一番おなじみのシリーズであり、上と比べるとわかるように、デザインも現在の四角バージョンにそのまま引き継がれているものも多い。 と、このおなじみの4種類だけだと、早速話が終わってしまうのだが、ステッカーデザインの歴史はもう少し奥深い。