デイリーポータルZロゴ
このサイトについて


ロマンの木曜日
 
手袋を編んで食べよう

そして完成!12時間ぶりの食事。

よく考えたら作るのに夢中でろくに食事を摂ってなかったんだった。(この12時間前に食べたのもおやつみたいなものだったような気が・・・)

よーーーーし!食事にするか!


ドドーーーーーン!!!! って、どうしよう。空腹すぎるはずなのに何故かそんなに食欲が沸かない・・・・!!

なんかグローブみたいなものが完成した。

右のはこういう丸いの、良い料亭とかで出てきそうじゃないか。
毬をモチーフにした上品な感じのこういう料理、と言えばそう見えてこないか。いや、こないか。

 

敗因は編み目か

ええい!と持ち上げる。重い。

かぶりつく。堅い。

・・・・そして、ちょっと臭くないか、これ。
いや、「臭い!うわっ、なにこれ!」ってレベルではなく、なんかちょっと臭いに癖があるというか。

その要因を考えてみると、多分原因は「編んだこと」にあるの気がしてきた。

ちょっと緩めに編んだつもりでも、かんぴょう同士を編み込んだことでどうしても「充分に水で戻せている」状態になってはくれず、
更に、かんぴょうを戻す前の臭みが編み目の間に残っている。
そして水を含んだことで編み目がギュウギュウに締まる。なので堅い。
結構煮込んだのに噛み切れない。

小さい巾着の方がちょっとは柔らかいが、やっぱりそんなには変わらず食べにくい。


「重い・堅い・臭い」の三拍子。したがってまずい。

引っ張ると手袋がほどける。

もしかしたら、料理が出来る人から見れば当然の結果だったりするのかもしれないが、まさかここまでの結果になるとは・・・。

こんなものを「栃木の名産にして欲しい」だなんて今思うとひどすぎる。
あんなこと言って栃木のみなさん、すいませんすいません!

かんぴょうを使った料理というのは、しっかり解して、よく水にさらして、よく洗って・・・・という下処理あってのものなんだ・・・・。今回身をもって体験して勉強になったな〜。

・・・というのが個人的な感想だが、きっと一般常識だ。

 

手袋の中身は美味しすぎた

側(かんぴょう)を食べ、肉部分に到達した瞬間、あまりの美味しさに感動した。
これは・・・・なんて美味しいものが出来てしまったんだろう・・・・!!とひとり興奮していたが、よくよく考えると側が側だったのでその反動で、余計そう感じたのかもしれない。


もうざっくりと切って中身を味わう。美味しい、美味しすぎる。

 

『食べ物を編む』 結論

立て続けに食品を使った手芸に挑戦してみたが、結論として出たのは

『食べ物を編もうだなんて思うな!!』

これに尽きる。
「編み物って、意外と料理にも使える!」みたいな新しい発見があると、それはもう期待してたが、こんなにないとは思わなかった。

先人の知恵で「編み物を利用した食べ物」みたいなものが意外にあるんじゃないか、とか
「誰かに先を越されたら悔しいから早めにやらなければ」等々、本気で思っていたが、
今までなかったのは、編むという行為は料理においてなんのメリットももたらさないからだったのか・・・・とようやく気付いた。

ただ、編み方や食品によってはもしかしたら何か出来るかもしれないので、今後も機会があれば挑戦してみたい。

これは編み訓練だったのだと思う

ここのところイカ、かんぴょうと編みづらい素材で編んでいたのは、大リーグボール養成ギプスを装着して野球の練習をするようなもの・・・・いや、そこまでじゃないか。重りを装着してジョギングをしてたようなものだったのかもしれない、と思えてきた。

重りを外した最初の通常の編み物は身軽に感じるに違いない。それがちょっと楽しみだ。

・・・という締めとは関係ないですが、残り物は解体してスープにしました。

< もどる ▽この記事のトップへ  

 
 

 

 
Ad by DailyPortalZ
 

▲デイリーポータルZトップへ バックナンバーいちらんへ
個人情報保護ポリシー
© DailyPortalZ Inc. All Rights Reserved.