株式会社プレイアベニューの清水さんに話を伺った。

「元々は玩具メーカーの新しい事業部としてラシアンルーレットですとか早押しクイズなどのパーティーグッズを作ってました。

十何年か前に、会社がよそに合併することになりまして、パーティー事業部ごと独立して今の会社になったんです。

その当時はパーティーグッズなんてやってるメーカーは少なくて、まあ今でも少ないですけど、もともとニッチな業界なんですよね。

ニッチな市場で大手も参入しないから専業でやってらっしゃるところが多いですね。」

聞くところによるとパーティーグッズというのはおもちゃの一分野で、売り場なんてなかったそうだ。ハンズがやり始めてロフトもできて、徐々に売り場を作っていったのだという。

じゃあ現在はどこでパーティーグッズが手に入るのだろうか？

「うちの商品が置いてあるのはハンズさんロフトさん、ドン・キホーテさんのパーティーグッズ売り場。あとはネットショップですかね。

今はおもちゃ屋さんがないですよね。あったとしても、おもちゃっていうと低年齢向けの知育玩具かテレビゲームか、あとは仮面ライダーとか流行りのもの、それがあるくらいで。

昔ながらの電動玩具とかそういうのってなくなりましたよ。」

言われてみると、たしかに形のあるおもちゃって今はそんなに話題に上らない気がする。

いや、野球盤やっぱりいいよね！黒ひげ買った！？とかそこまでプリミティブな話は期待していないが、それでも少ないんじゃないだろうか。

「忘年会もクリスマスも12月ですね。売れる時期はそこに集中してるんですよ。

1月は前に新年会需要とかあるかなと思ってたけど今はだめ、2月はバレンタインとかに売り場が変わるんでだめ、3月は入学だったりお別れ会だったりでそこそこ、4月は花見で宴会グッズが出ますね。

GWが終わって5、6となんもないし7月はもう外に遊びに行っちゃうし次はもう9月。

9月の中旬くらいからハロウィンが始まってくるんで、そこからですね。」

ニッチな市場のネガティブな叫び。一年がダメ、ダメ、で始まるすごい業界だ。

年末が近づくと「お〜、今年はこういうのが流行りなのか〜」と思っていたが、やはり年末が売りどきなのだという。

そういえばこの取材は昨年末に一度「忙しすぎるから」と断られている。よほど年末に賭けてる感があってその時の私の引き下がりっぷりといえば、すごすごという音がまさに、だ。