そうとわかったら、いろいろな場所で試そう

エスカレーター載動画に三脚不要とわかっていちばんよかったことは、いろんなエスカレーターでこの方法を試せるということである。ただ邪魔になってはいけないので、ご通行の方がいなくなるタイミングを狙うだけでよい。だけでよい、と書いたが、このあと収得したメソッドは、ほぼすべて、「いかにして無人のエスカレーターのいちばん前に乗るか」ということに収斂されることとなった。

桜木町ぴおシティ

まずは難易度低めの空いているエスカレーターを、汐留以外でも狙っていこう。
やってきたのは横浜桜木町。

夕刻に広角で撮ったためになんだかかっこよくなってしまったが、ふだん見ると「このビル、まだ開いているのかな？」という風情なんである。窓に灯る照明の少なさに注目していただきたい。
そしてこういう匂いのするビルに大抵あるのが、

川崎　岡田屋モアーズ

動画で撮りたいエスカレーターの目星はついている。むしろつきすぎなくらいだ。どんどんいこう。
お次は、世界一短いエスカレーターがある、川崎駅の地下道。

ちょうどその横に休憩スペースが設置されているので、たこ焼食べながら人の流れを観察する。が、このエスカレーター、ご覧のとおり実用的とは言い難い有り様なのであるが、この先にある地下のスーパーがとても人気で、かつ通路が狭く下りの人は100%これを利用するため、全く人波はとぎれない。うむ、既に何度か来たことがあるので知っているぞ。
しかし、短さがこの短さなので、あっさりと撮影自体は完遂することができたのであった。

大江戸線　飯田橋駅

とは言いつつも、やっぱりロングのエスカレーターだっておさえておきたい。
そんなときにとっても便利なのが都営大江戸線。
大江戸線のなかでも、いったいどうしてこうなった感がいちばん強い、飯田橋駅にやってきた。

JRや他の地下鉄と連絡していないこちら側は、未来と廃墟を同時に感じさせる人気のなさ。駅のエスカレーターは急ぐひとが多く、最前列を確保しても抜かされやすいので難関なのだが、急ぐひともまずいなければ、急いでないひとも全然いない、すばらしい無人地帯である。