女優路地シリーズ
3Dで路地を撮影し続けていたライターの加藤さん。何を思ったかすべて女優に例え始めた。
加藤さんのコメントをそのまま引用しよう。「原付の存在感が何ともいえない路地です。かつ、なんかちょっと淫靡。二つをあわせると、江角マキコです。」
僕は芸能に疎いので江角マキコさんがどういう立ち位置なのかよくわからないのだが、加藤さんが言うからにはそういう感じなのだろう。
少し遠くに行ってしまった感のある加藤さん。心理的距離も3Dである。女優路地シリーズの次回作にご期待ください。
大阪立体看板シリーズ
いっぽう、大阪の立体看板を大量に撮影してくれたのは尾張さん。中でも僕のイチオシはこれだ。
おなじみ食い倒れ人形(本名:食い倒れ太郎)。そのネームバリューもさることながら、3D写真としての見どころは、思いっきり2Dな吹き出しである。3D写真を見るぞ!という気持ちで開くと、一部だけ急に平面になっており面食らう。次元数を使ったフェイントは3D時代ならではだ。
だらしなさも3D
3Dはいつだって輝いている訳じゃない。ちゃんとしていれば2Dだったはずが、だらしなさゆえに3Dになってしまうこともある。
ベローンとめくれた貼り紙が、この風景を3Dたらしめている。しかしこういうダウナー系の3Dにも正面から取り組んでいこうというのが3DポータルZの主旨である。さらにこんなのもある。
3Dで見てもボロはボロ
こちらもかなりのダウナー系だ。
二つあるのになぜ二つともボロボロなのか。設置された時系列はどうなっているのか。二つ目を設置したときに古いのは撤去しなかったのか。もうすぐ三つ目が置かれるのか…。などなど疑問は尽きないが、撮影者のべつやくさんは「黄色い板の上部のまがりかたが尋常じゃない気がする。」と素朴ながらも的確なひとことだけを残している。3Dに対する達観である。
おざなり系
アッパーとかダウナーとかいう軸では測れない、なんていうか、もういいや、みたいなおざなりな写真もある。
これほど「福」の文字が似合わないオブジェクトがこの世にあっただろうか。これも去年の12月までは中古CDとしてバラ売りされていたのだろう。正月が生み出した怪物。こんなものでも、3Dメガネで見るとちゃんとCD3枚ぶん浮き出て見えるのだ。急にちょっと健気に思えてきた。
電線はちょっとホラー
頭上にあるぐにゃぐにゃ。ただの電線なのだが、3Dで見るとそのリアリティはちょっと怖くもある。触手っぽいのだ。
絡め取られて感電させられるのでは、そんな不安を感じる光景。しかし撮影者の斎藤さんのコメントは「頭上にあるぐにゃぐにゃを楽しもう。」という非常にシンプルかつ楽観的な物であった…。
記事の写真もでています
今週から始まったあたらしい試みとして、記事の写真を3Dで撮ろう、というものがある。デイリーの記事の写真の一部を、3D写真として公開していくつもりだ。
その第一回目がこちら。工藤さんのミニ独立国はどうなったのかより、大金神社の写真。(同じ記事内にあと何枚かあります)
記事に描かれた顛末を読みながらおもむろに3Dメガネをかけてみる。他の写真と違い、前後のストーリーの見える3D写真には、またひと味違った楽しみがあると思う。今回は建物だったが、今後は妙ちきりんな工作や変なポーズ・変な顔のライターなど、見たいわのコーナーとはまた違ったテイストの3D写真が登場することと思う。ご期待ください。
投稿もスタート
投稿コーナーといいつつ投稿口がなかったこのコーナーだが、(「だが」とか偉そうにいうことでもないのだが。すいません)ついにメールでの投稿を募集開始。すでに何通か届いているので、そのうち2枚をご紹介しておこう。
まるで龍のようにこちらに突き進んでくる梅の枝。さきほどの電線以上に「絡め取られる!」という危機感を感じる一枚。この立体感はものすごいのでぜひ見てみてほしい。
そしてもう一枚。
かわいい。犬が可愛い。しかし後ろの商品のみっちり感もすごい。その3つのレイヤーが、3D写真というメディアの元で見事にひとつになっている。
2枚はいずれも投稿者名:sfo540ia さんの作品。どちらの写真も3D写真のポイントを心得ており、編集部としては正直、震撼する内容である。みなさんの中にも3Dカメラを持っている方がおられたら、ぜひ投稿してほしい。投稿方法はこちらから。 |