第2観瀑台へいこう
義母がきたときには第1観瀑台しかなかったそうだが、今ではエレベーターで昇っていく第2観瀑台があるので、そちらも当然見に行く。
しかし滝を見るためにトンネルやらエレベーターやらをよく作ったなと思う。このまま日本人の観光欲が続けば、エスカレーターで富士登山ができる日も近いかもしれない。
絵葉書みたいな景色
エレベーターでずんずんと上に上がっていき、第2観瀑台へと到着。そこではたくさんの人が滝を眺めていて、その最前列には立派なカメラを構えたじいさんばあさんが何度もシャッターを切っていた。
滝を正面から見下ろす位置にある第2観瀑台からは、袋田の滝の全体を見ることができ、誰でも絵葉書のような写真を撮ることができる。太陽の位置の問題で、滝が思いっきり陰になってしまっているのが惜しい。
滝、なかなかいい気がしてきた。絶景だ絶景だ。第1観瀑台ではその魅力がピンとこなかったけれど、ここにきて「滝を見にいく」という人の気持ちがちょっとだけわかった気がする。
ここから見ると、まるっきり絵葉書のような景色なので、なら絵葉書を見ればいいような気もしないでもないけれど、絵葉書でみたようなベストの景色を肉眼で見たり写真に納めたりできるというのはやっぱり楽しい。
義父に満足してもらえたらしい
せっかくのいい景色なので、我が家の年賀状用写真を撮ってしまおうと義母にシャッターをお願いしたのだが、写真を撮ることに慣れていないために、構図がずれたり手ぶれをしたりでこちらの思い通りのものがなかなか撮れず、何度も撮り直しをしてもらって、ちょっと気まずい感じになった。
義父はこの旅の中で、何度も「豊さん、ありがとう」といっていた。
本当は滝が見たかったのではなく、娘と孫と一緒の旅行がしたかっただけなのかもしれないが、とにかく喜んでくれたようだ。
滝からの帰り道、ぽつりと「一度、袋田の滝か新宿御苑にいってみたかったんだよな」といっていたが、それを先に聞いていたら迷わず新宿御苑に連れていっていたと思う。でもやっぱりここまできてよかった。
このあと温泉宿で義父と大浴場に入ったのだが、こういう場合は「背中流しますよ」と一言いうべきなのかなと、風呂から出てもずっと悶々としていた。
また滝にいくような気がする
わりと旅行にはよくいくけれど、観光地らしい観光地は避けていた。しかしいってみると、さすが観光地は人が集まる場所だけのことはある。
袋田の滝は日本三名瀑の一つといわれているらしい。自分が今の義父と同じくらいの年齢になった時、娘夫婦に連れられて、孫を抱きながら残りの二つの滝を見られたらいい話になりそうだが、それまでに自力で見にいってしまうような気がする。