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はっけんの水曜日
 
竹田城跡におもろいタクシーで行った


あの世か

最も高い本丸跡から見下ろす。雨だけど、雲「海」とまではいかないけど、これが日本のマチュピチュか!

「いいちこ」のCMのような…。

和田山駅周辺の、起きたばかりの街が眼下に見える。殿様の心情いかばかりか。

ここは天守閣など建物は現存しない。が、続く石垣群は城マニアでなくとも胸に迫るものがある。何もないけど何かある。

この城跡は虎臥山という山の頂上全体を利用して建っている。そのせいで周囲はぐるりと阻むものがなく、まさに天空に浮かんでいるように感じる。

晴れてて雲海ももっと出ていたら、それこそ他サイトにあるような壮麗な写真が撮れただろうが、それでもこの異空間は実際に来れてよかったと思わせる魅力がある。タクシー代も1周数千円かかっていることだし、その分まで感動して帰ろう。

ところで、写真ではここに人間などいないように思えるが、ここに足を踏み入れた瞬間、すでに彼方の本丸にパラパラと人影を見つけていた。


あれが、駐車場にいた車の主たちか。
装備万端、カメラ豪華な先人たちがすでに絶好の場所をキープ。すごいもんだ。

秋から冬にかけてのこの時間が雲海のベストタイム。マニアの熱意を見た。今日は鼻に抜けるような雲海写真は撮れないかもしれないが、雨に煙る古城もこれはこれでまた。

よくよく見るとけっこうな年配の方がたくさんいる。運転手さんも、「前に70歳のおばあさんを連れてきたことがあるんやけど、サンダル履きで登ろうとするんでね、どうなん?と聞いたらいつもこれで登ってるて」と言って、「だもんやから今回もそういう年配の方かと思て来てみたら若げな女性でビックリや…」とまた繰り返す。

はっはっは、でも私の運動神経、そのおばあさんにはかなわないかもしれません。久しく運動してないので、登ってきただけで息が上がる。おかげで体中暖かくなってよかったが。


崖先端で腰の引ける様子。
ひとつの傘分け合って周囲からは謎のカップルと思われたことだろう、運転手さん。

ここまで一緒について来てくれてしかも腰の引ける様子を撮ってくれた運転手さん、ありがとう。さあ、戻って駅へ向かいましょうか。

驚くのは実はこれからなのだった。


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